部分 (化学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/11 08:31 UTC 版)
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有機化学において、部分(ぶぶん、英: moiety)とは、文字通り分子の一部分を指すために用いられる用語である[1]。より大きな「部分」はしばしば官能基である[2] 。
官能基は似た化学反応に関与する部分であり、ほとんどの分子が含んでいる[3]。次に、官能基の一部分は「部分」と呼ばれる。例えば、パラヒドロキシ安息香酸メチルはアシル部分内にフェノール官能基を含み、次にアシル部分はパラベン部分の一部である。
炭化水素分子の主鎖から伸びた枝「部分」は置換基あるいは側鎖と呼ばれる。
活性部分
薬理学では、活性部分(英: active moiety)とは、分子またはイオンの(不活性部分を除いた)部分であり、原薬の生理活性または薬理活性に関与するものである。原薬の不活性部分には、エステルのアルコール部分や酸部分、塩(水素結合や配位結合を有する塩を含む)、または他の非共有結合誘導体(錯体、キレート、クラスレートなど)が含まれることがある[4][5]。親薬物はそれ自体が不活性なプロドラッグの場合もあり、活性部分は親薬物から遊離型で放出されると活性化する。
脚注
- ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版: (2006-) "moiety".
- ^ Mezey, P. G. (October 1996). “Functional Groups in Quantum Chemistry”. Advances in Quantum Chemistry 27: 165. ISBN 978-0-08-058252-8.
- ^ IUPAC, Compendium of Chemical Terminology, 2nd ed. (the "Gold Book") (1997). オンライン版: (2006-) "functional group".
- ^ “CFR – Code of Federal Regulations Title 21”. United States Food and Drug Administration (2018年4月1日). 2019年2月15日閲覧。
- ^ “Electronic Code of Federal Regulations Title 21: Food and Drugs § 314.3”. Electronic Code of Federal Regulations. United States Government Publishing Office (2019年1月22日). 2019年2月15日閲覧。 “Active moiety is the molecule or ion, excluding those appended portions of the molecule that cause the drug to be an ester, salt (including a salt with hydrogen or coordination bonds), or other noncovalent derivative (such as a complex, chelate, or clathrate) of the molecule, responsible for the physiological or pharmacological action of the drug substance.”
「部分 (化学)」の例文・使い方・用例・文例
- この部分をまっすぐ横に切ってください
- 美術館のこの部分での写真撮影は許されていない
- ペリカンのくちばしの袋の部分
- 親指の付け根の脹らんだ部分
- 私は休暇の大部分をテレビゲームで遊んで使ってしまった
- 私はその物語の最後の部分に感動した
- とにかく自分の担当部分はちゃんとやるよ
- 彼女は長いスピーチをいくつかの部分に分けた
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