酢酸ベンジル
酢酸ベンジル
酢酸ベンジル
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/05 03:39 UTC 版)
酢酸ベンジル | |
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Benzyl acetate | |
識別情報 | |
CAS登録番号 | 140-11-4 |
PubChem | 8785 |
ChemSpider | 13850405 |
UNII | 0ECG3V79ZJ |
KEGG | C15513 |
ChEBI | |
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特性 | |
化学式 | C6H5CH2OCOCH3 |
モル質量 | 150.18 g/mol |
外観 | 無色液体 |
匂い | ジャスミン様の甘い香り |
密度 | 1.054 g/ml |
融点 | −51.5 °C, 222 K, -61 °F |
沸点 | 212 °C, 485 K, 414 °F |
水への溶解度 | 0.31 g/100 mL |
溶解度 | ベンゼン、クロロホルムに溶ける アルコール、エーテル、アセトンと混和 |
屈折率 (nD) | 1.5232 |
危険性 | |
NFPA 704 | |
引火点 | 102 °C (216 °F; 375 K) |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
酢酸ベンジル(さくさんベンジル、ベンジルアセテート、benzyl acetate)は分子式 C9H10O2 で表される有機化合物で、ベンジルアルコールと酢酸が縮合したエステルである。消防法による第4類危険物 第3石油類に該当する[1]。
酢酸ベンジルは多くの花に見られ、特にジャスミン、イランイラン、トベラ、クチナシなどの精油の主成分である。これ自体がジャスミン様の甘い香りを持っており、香水や化粧水に使われる[2]。またシタバチ類のオスを誘引する化合物(フェロモン)の一つでもあり、研究のためにこれらのハチを捕まえる際の罠に使われる[3]。
さらに、酢酸ベンジルはプラスチックや樹脂、酢酸セルロース、硝酸エステルなどを溶かす溶媒としても用いられる。脂溶性が高く、皮膚に触れると脱脂を起こす。
出典
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
- ^ ロジャ・ダブ 『フォトグラフィー 香水の歴史』 新間美也監修、原書房、2010年、62頁。
- ^ Schiestl, F.P.; Roubik, D.W. (2004). "Odor Compound Detection in Male Euglossine Bees." J. Chem. Ecol. 29: 253–257. doi:10.1023/A:1021932131526.
固有名詞の分類
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