遭難した場合の対処
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 09:33 UTC 版)
「緊急通報用電話番号」および「緊急ロケータービーコン」も参照 自分や自分のパーティが遭難しかかっている、あるいはすでに遭難した、と気づいた場合には、気持ちを落ち着かせ、パニックを回避することが重要になる。過去の多くの事例では、同じ状況であっても、自己や周囲の状態を冷静沈着に把握していたほうが生還する率が高い。 複数で行動している場合は、基本的には、あらかじめ決められた経験豊富なリーダーが判断・決断する責任を負う。人命を最優先し、個々の、特に弱っているメンバーには細心の注意を払う必要がある。パーティー内に経験豊富なサブ・リーダーがいる場合は、共同で情報を整理し知恵をあわせて判断を下すこともできる。決断内容は全員と共有し、互いに協力して動けるようにする必要がある。各人がバラバラに行動すると困難が増し、全員に生命の危機が迫る。 何らかの重大な困難(極端な荒天、メンバーの怪我、滑落、落石 等々)に遭遇すると、多くの場合パーティ全員が歩みを止めることになり、運動量が減って体温が下がり始める。予備の防寒着を持っているならば早めに着用し、低体温症を回避する。また行動食をいくらか口に入れ、そのカロリーで体温上昇を図る。 様々な状況がありうるが、一般的には遭難した時は前には進まないほうがよい、と言われている。ただし状況により必要だと判断されるならば、ためらわず救助の要請を行う。救助要請の判断の遅れは、事態のさらなる悪化を招きがちである。
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