道徳教材としての利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/12 22:43 UTC 版)
宇都宮市の学校では、おしどり塚の民話を用いた道徳教育が行われることがある。小学校低学年の児童は一般に動物への関心が高いが、他方で小動物を殺しても平気でいる児童もいることから、動物の生命の尊厳に気付かせること、優しい心で動物に親しむこと、崇高なものを尊び清らかな心を持つことを目的として、おしどり塚の民話を利用した授業が実施される。なお、この授業の学習指導案は、猟師が動物を殺生することで生計を立てているという職業上の問題には触れず、オシドリの愛情とオシドリを弔った猟師の心に焦点を当てて授業を進めることを前提に組み立てている。 宇都宮市立城山東小学校の2年生を対象とした授業実践を示すと、まず、おしどり塚の民話を紙芝居にしたものを児童に見せ、自由に感想を語らせる。次に、オシドリのつがいが2羽で泳いでいた時の気持ち、オスのオシドリを殺されたメスの気持ち、メスがオスの首を抱きかかえていたことを知った猟師の気持ちを考えさせる。続いて、「今までに動物を殺したことがあるか」と問いかけ、むやみに動物を殺生しないことや動物に優しい心で接する意識を持たせる。最後に同じような民話が佐野市にも伝わっていることを紹介することで、文化財に対する興味関心も喚起する。
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