連想の航跡
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/08 15:09 UTC 版)
ブッシュが描いた「連想の航跡」は、リンクによって鎖のようにつながれた一連のマイクロフィルムのコマであり、これは格納されている順番とは全く関係ない。そこに個人的なコメントや枝分かれした航跡を付属させることもできる。当時ブッシュは情報の索引付けの方法を制限と考えており、人間の脳内で行われている連想と似たような情報蓄積方法を提案したのである。ブッシュは何らかの合図(この場合、データを検索するための一連の番号)を使えばそのような連想に容易にアクセスできると考えた。現代のウェブブラウザで最も近いものとしては、特定の話題に関連する記事のブックマークのリストを作成し、それら記事を自動的にスクロールする何らかの機構を持つようなものである(例えば、Google検索を使ってあるキーワードにマッチする一覧を得て、それぞれのページを新たなタブで開き、タブを順番に見ていくような形である)。現代のハイパーテキストでは単語や文節レベルでリンクするため、関連情報の連結はMemexよりも洗練されている。しかしブッシュが夢想したように個人が個人的な航跡を作り、それを仲間と共有し、さらに全世界に公開するということが実現したのは、ウィキなどのソーシャルソフトウェア(英語版)モデルが登場してからのことである。
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