通貨としての代用貨幣
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/31 02:26 UTC 版)
企業によって発行されていた真の通貨としての代用貨幣は、地方自治体によって認可された単なる取引用トークンとしての範疇にとどまるものではなかった。 これは、しばしば政府による硬貨の発行が充分でないために起こった硬貨の深刻な不足に対する措置であった。 実質的には代用貨幣発行の背後には地方銀行があった。 通貨としての代用貨幣の例として、オレンジ自由国のグリカランドイースト(英語版)と呼ばれる南アフリカから分離していた地域において1874年に最初に発行された、ストラッチャントークンがある。 ストラッチャン社およびそのパートナーである政府の秘書のチャールズ(Charles Brisley)は、この代用貨幣に対し地域の通貨としての公認を取付けた。1800年代に、東グリカランド首都のコークスタート(英語版)にある支店において、この地域でクラウン銀貨が逼迫したことから、南アフリカ中央銀行(英語版)の公式の銀行券は、容易くこれらのトークンと交換された。 また同様に、著しいインフレーション時に、代用貨幣はしばしば通貨の役割を果たした。 この例として、イタリアあるいはイスラエルの電話用トークンが挙げられる。これは料金が上昇したときであっても、トークンは従前の1回の電話料金として使用できた。 ニューヨーク市の地下鉄のトークンは額面が設定されていたため、しばしば取引あるいはパーキングメーターにも使用することができた。
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