軍用レッカー車
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/21 08:30 UTC 版)
軍用車両は道路が整備されていない地域でも行動する必要があり、地形に足を取られて走行不能になる事が頻繁におこる。特に装甲戦闘車両は装甲と兵装を搭載する必要上、出力重量比が低く、車重も大きく、機械的故障またはスタック等を起こして走行不能に陥りやすい。さらに戦闘が起これば、戦闘を有利にするため走行に向いていない地形に進入したり、被弾や酷使で損傷して自走できなくなることが頻発する。そのため、一般に軍用車両はウィンチなどで他の車両を牽引できることが求められる。さらには支援の為にレッカー能力を有する回収専用車両の必要性が生じる。陸上自衛隊では重レッカおよび軽レッカを装備している。 回収戦車や装甲回収車もまた、戦場での必要性に対応して従来から開発配備されてきた車種である。これらは戦車に準じる装甲と、共通の足回りを装備し、戦場に投入しうる防御力と踏破性能を持つ。戦場に遺棄される装甲戦闘車両は無視できないほど多く、これを回収して戦列に戻すことは軍の重要な課題である。これら装甲回収車の欠点は、戦車並に高価な価格と運用コストである。このため、重装輪回収車のような安価軽便なレッカー回収車両も開発配備されている。
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