軌道と寿命
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/06/16 14:25 UTC 版)
偵察衛星は太陽同期軌道をとるが、その際、写真解像度を上げるため、近地点平均163キロメートル、遠地点平均233キロメートルという低軌道をとる(KH-9・ヘキサゴンの場合)。このため、毎日1回から数回決まった時間に決まった場所の上空に現れる。他の衛星と比べて、ごく薄い大気の層が存在するかなり地上に近い低軌道を飛ぶため、時間とともに速度をそがれて、より低軌道へと落ちてくる。そのため時々、小型ロケットの噴射によって軌道を修正する必要がある。軌道修正が不能になった場合、大気圏に落下する可能性があるために、この軌道修正用燃料の残量で偵察衛星の運用期間が決まってくる。また地上の撮影対象物の拡大映像を接近して撮る為に必要に応じて軌道を下げることがあるといわれている。この軌道修正のためにさらに衛星搭載燃料が消費され、衛星の運用期間は短くなる。
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