路面電車の誕生
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/22 06:09 UTC 版)
カザン市内に鉄道を用いた公共交通機関が登場したのは、ロシア帝国時代の1875年10月2日から営業運転を開始した馬車鉄道であった。19世紀末には総延長18.3 km、5つの系統を抱える路線網となった一方、同時期にはベルギーの民間事業者が参入する形でより高速の路面電車を建設する計画が起こり、1899年11月18日に最初の路線が開通した。馬車鉄道が完全に置き換えられたのは翌1900年12月13日である。 第一次世界大戦期には難民や負傷者の流入により路面電車の利用客が急激に増加し、1914年から1916年までの年間利用客はそれまでの1,500万人から2,100万人に膨れ上がり、乗客が屋根にも溢れるほどの混雑ぶりとなった。その結果修理もままならず、更にロシア内戦による混乱や破壊に巻き込まれた結果、1919年の時点で運用可能な電車は僅か十数両にまで減少した。これらの車両の修復を含めた市電の復旧・近代化が始まったのはソビエト連邦成立後の1920年代以降となった。 1910年代のカザン市電 1910年代のカザン市内
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