超硬工具
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/24 04:43 UTC 版)
超硬合金は、耐磨耗性が要求される金属加工用の切削工具(例えば、ドリル、エンドミル、ホブ、フライス、旋盤、ピニオンカッタなど)の材料として使われている。超硬合金を利用した工具は特に超硬工具と呼ばれる。 超硬工具の貢献が大きい分野が自動車部品である。特に、エンジン部品、トランスミッション部品、ステアリング部品などの金属加工には超硬工具が多用される。これらの個々の部品の加工精度の向上や製造コストの低減といった面に対して超硬工具の果たす役割は大きい。 超硬工具はそれ以外にも広範に利用される。その用途には、 シールドトンネルを掘る際にシールドマシンの先端に取り付けて固い岩盤を砕くための刃 道路補修時のアスファルト表面除去具 アルミ缶などの深絞り用金型やコインの打ち抜き用金型 が挙げられる。 切削に用いる超硬工具では、耐摩擦性を一層高めるために、その表面に他の硬質物質をコーティング(化学気相成長(CVD)や物理気相成長(PVD))したものが主流となりつつある。この硬質物質として用いられる物質は、例えば窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)、チタンアルミナイトライド(TiAlN)、アルミクロムナイトライド(AlCrN)などである。 しかしながら、世界的にみると単純な構成からくる合金の特徴から考えても、新規性は停滞しているのが現状で硬質皮膜の基盤材料としての位置づけが強い。冶金学的改良が加わっていないことから考えると、工具鋼に比較し10年の遅れも見て取れる。[要出典]
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