赤鬼と天狗のからかい
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/24 15:24 UTC 版)
赤鬼と天狗のからかい(写真は2020年宵宮) 祭の最大の見せ場である「赤鬼と天狗のからかい」は、田楽行事の一部に該当する。赤鬼の撞木と天狗の薙刀による立ち合いが3度あり、敗れた赤鬼はタンキリ飴を撒き散らしながら氏子町内を駆け回る。 赤鬼は、鬼附と呼ばれる付き人を10名ほど引き連れ、鳥居から神社に攻め入り、竹の手すりの手前の「一ノしめ」で待ち受ける天狗と対峙する。天狗は、「一ノしめ」の場所で鳥居の方を向いて座し、薙刀の鞘を外してこれを待つが、赤鬼が来ると薙ぎ払う体をとる。赤鬼は手にした撞木で天狗の攻撃をあしらったり、鼻をほじって鼻くそを投げつける、睾丸の毛を投げつけるなどの所作で天狗を怒らせるなど、作法に則って3度の立ち合いを演じた後、敗北を認め、改心すると、社務所にタンキリ飴を置いて境内から走り去る。赤鬼が二ノ鳥居から出た直後、背後で大量のタンキリ飴と飴粉が撒かれる。これは、改心した「赤鬼の詫び土産」であるとされる。 一方、赤鬼が逃げ去った後の境内では、勝者の天狗が揚々と薙刀を振り、清めの神事である切り祓いを3度行っている。作法は、薙刀を水平に構えて、跳ね上がりながら左・右・左に3回回り、続いて薙刀を左肩に担ぎ、その柄を扇子で叩きながら跳んで左・右・左と3度切り払うものである。その後、司天師と笹良児による「ポンテンザラ」や天狗神楽、御幸神楽など、悪鬼が去って世に平穏が訪れたことを告げる田楽や神楽が奉納される。
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