譜代大名の役割
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 09:56 UTC 版)
第一に譜代大名は、老中・若年寄をはじめとする幕閣の要職に就く資格があることである。江戸幕府は将軍家の家政機関であるという建て前上、幕閣の要職には、幕末及び越智松平家の例外を除き、譜代大名以外からは登用しない慣行が不文律として厳格に守られた。親藩出身者を幕府の役職に就任させたり、外様の大藩を政治顧問として幕政に参与させないのが、徳川政権の大きな特徴でもある。 保科正之の4代将軍家綱の後見は例外的だとする指摘もあるが、この後見も何らかの幕府の役職に就任して行われたものではない。 正之は大老または、きちんとした役職としての将軍後見役に任じられていたという説もある。しかし、この時点では保科家=後の会津松平家は親藩ではなく譜代扱いされていたので、親藩大名が幕府要職についた例には当たらない。 もう一つの譜代大名の役割は、外様大名を監視することである。外様大名が置かれているときは、同じ国内にいる譜代大名は、参勤交代で同時に江戸表には在府させず、必ず在所(国許)に残る譜代大名を置いた。もっとも、外様大名が「国持大名」で、1ヶ国の全てを知行しているときは、近隣の譜代大名や、親藩がこれに当たった。
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