記載と命名
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/02 03:06 UTC 版)
シュルエテレラ属はカンパニアン階から1872年に既に記載されていたAnisoceras pseudoarmatumを模式種として、1899年に記載されていたS. kossmatiと共にWiedmannが1962年に提唱した。1969年にはマダガスカルの下部カンパニアン階からS. tenuiannulatumとS. denseornatum、1976年にはS. compressus、1984年には北太平洋域からS. kawadaiが記載された。ネオクリオセラス属の亜属として扱われることもあるが、Matsumoto et.al. (1986) では独立属として扱うべきであると論じられている。 2019年にはメキシコのコアウイラ州北部の最上部チューロニアン階から新種S. stinnesbeckiが報告された。本種はシュルエテレラ属の生息期間を大きく伸ばしており、ネオクリオセラス属から分岐した直後の種であると考察されている。後の種に見られる棒状のシャフト部分に繋がり得る特徴が既に本種には見られているほか、後の種ほど肋や突起が増加する進化を遂げたことが本種から示唆されている。同属内ではS. compressumが最も近い形状であるとされる。 なお本属の種の情報には出典によって食い違いが見られる。Matsumoto et.al.(1986)ではS. pseudoarmatumの産地はドイツとされている一方、Ifrim(2019)ではスペインとされている。またIfrim(2019)では1972年に別属として記載されたドイツ産の種S. paderbornenseが紹介されている。さらにS. compressumについてもMatsumoto et.al.(1986)では南アフリカ共和国のサントニアン階から産出したとされている一方、Ifrim(2019)では南アフリカ共和国・マダガスカル・西部ヨーロッパ・アメリカ合衆国(ワイオミング州およびカリフォルニア州)・日本で中部コニアシアン階 - 基底カンパニアン階から産出しているとされている。
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