解析学における利用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 06:18 UTC 版)
実数でない量の非正式な概念は、2 つの文脈にそって歴史的に微積分学において現れる。1 つは dx のような無限小として、もう 1 つは広義積分の極限において使われる ∞ という記号として現れる。 移行原理のひとつの例として「0 でないいかなる 数についても 2x ≠ x」という主張は実数にとって真であり、この主張は移行原理で求められる性質を持った文になっているから、超実数についても真である。超実数についてこれが真であるということは、∞ のような一般記号は超実数の体系に属するすべての無限大量に対して使用不能であることを意味する。無限大量は“大きさが”他の無限大量と異なっているし、無限小量も他の無限小量と異なる。 同様にして、「0 での割り算は定義されない」という主張に移行原理が適用できるから、おいそれと1/0 = ∞ のように書くのも無効である。そのような計算を厳密に書くならば「ε が無限小ならば 1/ε は 無限大量 である」となる。 いかなる有限超実数 x に対しても、その標準部 st(x) は、無限小の違いしかない唯一の実数と定義される。
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