親知らずの諸説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/17 04:47 UTC 版)
太古の昔、ヒトもかつては親知らずが正常に生えていた。大昔のヒトの食生活は、「煮る」、「焼く」などの調理技術が乏しく、木の実や生肉など硬いものをかじって食べる習慣が一般的であった。硬いものを噛み砕く力を得るために顎が大きく発達し、親知らずの生えるスペースができるため、正常に生え揃いやすい。しかし、時代を経ていくにつれ、柔らかく調理する技術や栄養状態の改善、西洋食の文化が進み、現代人の顎は小さく退化したとされる説がある。骨格の変化で顎が小さくなった結果、親知らずの生えるスペースが狭くなり、斜めや横など正常に生えない場合が増えているが、これはいわゆる人間の退化現象と考えられている。 ホモ・エレクトスの時代からネアンデルタール人の時代までは、ほとんど欠如が見られず正常な親知らずであった。北京原人から親知らずのサイズ縮小傾向がある。親知らずが正常に生え揃う確率は、縄文人が8割、鎌倉時代から4割に下がり、21世紀の現代は3割とさらに低下傾向である。
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