覗き屋敷の怪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/05 17:05 UTC 版)
成留は、O大学4回生の夏休みに、S山地のM地方にある貸別荘〈Kリゾート〉で、阿井里彩子、岩登和世、城戸勇太郎とともにアルバイトをしていた。成留たちはアルバイトの初日に、三野辺から「名知らずの滝に巡礼者が来ているのを見かけても、自分たちで対応しないように」との説明を受ける。しかし、渡された地図に名知らずの滝が載っていないことに、成留は首をかしげる。 8月のある日、和世が巡礼の母娘に呼ばれてついていくと、大きな岩がある場所に出たという。数日後、成留たちはその大岩まで行ってみることにする。大岩のある場所にたどり着き、岩に登った和世は、遠方に村があることに気づく。そして和世はまるで何かに憑かれたように、その村へと歩を進める。成留たちもついていき、そこが廃村だとわかる。その村のはずれに、崖の中途に建つ大きな屋敷を見つける。表札には「鞘落」とあった。屋敷の背後には墓所があり、その近くにお堂と祠があった。墓所の下のほうには、もうひとつの小さな墓所のようなものがあった。その小さな墓所内の石碑付近で、和世が何かに憑かれたような動きを見せる。 成留は、こんなところにいつまでもいるべきではないと感じたが、和世は屋敷の中から何者かが彼女らを見ている、と言い出す。逃げることにした成留だったが、大勢の何かが自分たちを目で追っている気配を感じていた。翌日、和世と勇太郎がアルバイトを辞めることになる。その後、勇太郎がY町の駅の階段で転落死する。そのようなこともあり、成留と彩子もアルバイトを辞めることにする。アルバイトを辞めた後も、何かに覗かれる恐怖を成留は感じる。成留と彩子は奈良の杏羅町の拝み屋を尋ね、お祓いを受ける。続いて、拝み屋が和世の家へ行き、お祓いを行うが、翌日、例の大岩の近くで和世が転落死しているのが発見される。
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