製鉄所の建設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 07:26 UTC 版)
日本初の近代製鉄所である釜石製鐵所(1880年(明治13年)操業開始)や、同じく初の銑鋼一貫製鉄所である八幡製鐵所(1901年(明治34年)操業開始)が共に官営で建設されたことからも解るように、国際競争力を持つ大規模な製鉄所を新たに建設するのは、国家的大事業であった。立地選定から始まり、土地の造成、各種設備の建設、用役の確保と供給手段の確立、物流手段の確立、防災・環境対策、情報処理・通信インフラストラクチャーの整備、そして従業員の居住地など、およそ都市をまるごと一つ作り上げるような作業が必要となる。 高炉と転炉のペアを新たに1基作るだけでも1,000億円単位の資金と数年の歳月が必要である。このため、日本国内で現在の[いつの?]高炉・転炉を用いた製鉄所を新たに建造することは不可能に近い。一方で、鉄鋼の消費量が急速に拡大しているアジア各国では、半ば国策として大規模な製鉄所の建設が相次いでいる。 このように、製鉄所を建設する事は経済、環境、社会福祉、政治、情報などのあらゆる場面において膨大な影響を及ぼすことから、「鉄は国家なり」とも言われるようになっている。
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