装飾花を持つ植物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 01:08 UTC 版)
典型的な装飾花を持つ例としては、代表的なものに日本では以下のようなものがある。 アジサイ科アジサイ属:ヤマアジサイ・ガクウツギ・ノリウツギ・ツルアジサイ イワガラミ属:イワガラミ バイカアマチャ属:バイカアマチャ クサアジサイ属:クサアジサイ ギンバイソウ属:ギンバイソウ レンプクソウ科(またはガマズミ科、旧分類ではスイカズラ科)ガマズミ属:ヤブデマリ、ムシカリ アジサイ科ではアジサイ属で大部分の種が装飾花を持つが、コアジサイのように全く持たないものもある。同科ではこの属以外にもイワガラミ属やバイカアマチャ属などがやはり装飾花を持つ。レンプクソウ科ではガマズミ属のうちの一部が装飾花を持つ。それらは花序の形としてはいずれもよく似ている。 ただ、この中でギンバイソウやバイカアマチャでは両性花が白くて大きく、観賞用に栽培されるほどであるのに対して、その装飾花はむしろ普通花より小さいくらいで、一般的な装飾花の役割を果たすとは見えない。ただ、バイカアマチャの場合は、低木で花が枝の下に下がるように咲くのに対して、装飾花は上に出て葉の間からその姿を見せるように付く。 また、キク科などの頭状花序に於いても、花序の周辺に花弁が大きく発達した小花が並ぶ例があり、これも効果としては装飾花と同様と考えられるが、稔性を持つものが多い。ただしヒマワリのようにこの舌状花が不稔のものは同じように考えることが出来る。 類似する構造としては、たとえばコンロンカ(アカネ科)の場合は花序の周辺の花で萼片の1枚が大きく広がって白くなり、まるで花序全体を囲む花弁のようになるが、この例では花そのものは内側のものと大差ない。その他イネ科などにも花の一部が退化して芒などのような装飾的構造のみになる例はあるが、装飾花と呼ばれることはないようである。
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