被災と食料
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/25 10:24 UTC 版)
一般に被災時には、初期段階で必要となる3日以上の水や食糧の備蓄が呼び掛けられている。しかし被災直後から数日程度は火を使った調理が難しい場合があり、また、炊き出しのような活動もすぐには始め難い。このため調理が必要なインスタント食品(袋麺やカップ麺など)ですら、被災初期の非常食として難がある。パッケージを開いて、すぐに食べられる食品が必要である。 極論となるがサバイバルの観点では、人間は飲み物さえあれば3週間程度は飢餓状態にはなっても餓死はしないため、無理をすればその間は食べないという選択肢もあるが、そういう状況で空腹状態は精神衛生上も悪く、また、体力消耗に伴う疾病などといったトラブルも抱え易い。 この被災初期段階に求められる「すぐ食べられる食品」では従来より保存性に優れた食品もいくつかあるが、普段食べ慣れない乾パンでは味気ないし飲み物も必要になる。その点で保存パンは食べる楽しみを得ることでストレス軽減に繋がる他、限られた飲み物で食べられる点も理に適った食品といえる。 ただし保存パンは、柔らかい食材であるパンを保護する都合上、梱包を頑丈にせざるを得ず、その分保存食としてのコンパクトさには欠ける。また、食べた後のごみ(空缶)が多い他、2007年の時点で1缶が300円から400円程度と他の非常食に比べやや割高となる傾向があり、家族の多い家庭ではまとめ買いし辛い面もある。 賞味期限については、現在では37ヶ月〜5年と改善され、他の保存食と遜色なくなっている。
※この「被災と食料」の解説は、「保存パン」の解説の一部です。
「被災と食料」を含む「保存パン」の記事については、「保存パン」の概要を参照ください。
- 被災と食料のページへのリンク