衣装・踊り
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 01:03 UTC 版)
「スー族」というと、西部劇映画に起因する、派手な羽飾りのついた冠や、ヤマアラシの刺の飾りやフリンジのついた鹿皮のシャツを着たステレオタイプな戦士像が多々見られるが、これは「晴れ着」であって日常的な服装ではない。基本的にインディアンは活動しやすい腰布一枚が定番の姿だった。 スー族には多種多様な踊りがあり、精霊への祈りを込めた踊りは日常的に行われた。スー族の集団の踊りは、時計回りに踊るのが作法である。1832年にスー族を訪問した白人画家のジョージ・カトリンは、スー族の踊りの多様さに感じ入って、「彼らの名を“踊るインディアン”と改めたくなったほどだ」と言葉に残している。熊を狩る場合には狩人たちは熊の扮装をして熊の精霊の許しを乞うた。また「戦さ」で得た敵部族の頭の皮を槍に刺して振りかざし、武勇を誇示する戦士たちの「頭皮の踊り」は特にこの画家に強い印象を残し、数々の写実画を残している。現在もパウワウでは様々な踊りが踊られており、踊りのコンテストも催され、オリジナルな踊りも生みだされ披露されている。 踊りやあらゆる儀式に使われる道具として太鼓があるが、移動生活を送って来たスー族の太鼓は、持ち運びのしやすい手提げ太鼓や団扇太鼓である。映画や漫画には、スー族など平原の部族がティーピーの横で据え置き型の太鼓を叩いている描写が多々見られるが、これはデタラメなものである。
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