血栓溶解
血栓溶解
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 02:05 UTC 版)
血栓を溶解させ血流を再灌流させる目的の治療法として、以前はウロキナーゼやストレプトキナーゼを用いていたが、病変部以外の箇所での出血のリスクや、目的の病変部位での有効血中濃度に到達させるために、カテーテル等で直接病変部位に薬剤を投与する、選択的血栓溶解療法が行われていた。 このうち心筋梗塞や狭心症といった冠動脈疾患については経皮的冠動脈形成術の進歩により経皮的冠動脈内血栓溶解術(PTCR : Perctaneous Transluminal Coronary Recanaryzation)は、あまり行われなくなり、経皮的冠動脈形成術後に飛散した血栓が末梢で再度閉塞するNo Reflowなどの症例に限定して経皮的血管内血栓溶解術が行われる。 また、脳血管領域ではt-PA(組織型プラスミノゲンアクチベーター:tissue Plasminogen Activator)の静脈内投与が認可されたので経皮的血管内血栓溶解術は次第に行われなくなると思われる。特に脳血管領域では脳梗塞発症後ごく短時間で血栓を溶解して再灌流しないと、脳機能に不可逆的な障害が発生し脳出血という副作用ばかり表れてしまう。3時間以内の治療でも3割が改善する一方で1割が副作用である脳出血をきたす。
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