藤枝 守
藤枝守
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/28 04:34 UTC 版)
| 藤枝 守 | |
|---|---|
| 生誕 | 1955年1月10日(70歳) | 
| 出身地 |   | 
    
| 学歴 |  東京音楽大学 カリフォルニア大学サンディエゴ校  | 
    
| ジャンル | クラシック音楽・現代音楽 | 
| 職業 | 作曲家 | 
| 配偶者 | 柿沼敏江(音楽学者) | 
| 公式サイト |  mfujieda | 
    
藤枝 守(ふじえだ まもる、1955年1月10日[1][2] - )は、日本の現代音楽の作曲家。九州大学名誉教授。
経歴
広島県広島市出身。1980年東京音楽大学研究科修了[1]。1982年からカリフォルニア大学サンディエゴ校音楽学部博士課程に留学。同校では湯浅譲二、フリオ・エストラダ、モートン・フェルドマン、ゴードン・ムンマ他に師事。1988年に博士号(Ph.D. in Music)を取得[3]。東邦音楽短期大学・東邦音楽大学(1990年 - 2001年)、東京造形大学(2001年)を経て2001年に九州芸術工科大学教員となり(2003年九州大学との統合により同大学大学院芸術工学研究院教授)、2020年3月に定年退官。のちに九州大学名誉教授。
創作音楽に関して
藤枝守は「耳の理解をはるかに超えた複雑で緻密な作曲手法は…(中略)、けっして耳に居心地のいいものではなかった」[5]ことから、自身の創作を展開している。聞いて感じが良いものとはなにか、それはなぜ感じが良いのか、といった2つの問いに答えることが藤枝の創作の根幹である。初期の藤枝は調性に基づいたシステマティックなパターン[6]を西洋音楽の古典にも適用し、古典のメロディを際限なく自身の創案したパターンで「寄生」することによって音楽が生成されていた。この時期の代表作にピアノのための「遊星の民話」がある。調性的なパターンに特殊な変調を施した電子音楽もこの時期に制作された。
その後カリフォルニア大学サンディエゴ校では湯浅譲二、フリオ・エストラダ、モートン・フェルドマン、ゴードン・ムンマ他に師事し、この地でハリー・パーチの43分割音律を知り、自身の音楽を調律の問題へシフトさせた。12平均律全盛の前衛音楽の歴史に一石を投じることができるのではと考え、音律の変更が楽な、琴、クラビコード、笙といった楽器編成に変更して電子楽器とは離れた。しかし、自身の使用する調律にはコンピュータが用いられており、古典から現代までに試みられた様々な調律を参照した自身の調律法で作曲されることが多い。近年では新たに提唱された「バッハ調律」といったもので自身の作品を演奏するなどの試みも続けている。またインスタレーションにも熱心で、実際の植物の電位変化をコンピュータ解析した結果でメロディを生成して楽曲を制作している。
作品・楽曲
主要作品
- Falling Scale No. 1 - No. 7 (1975–82) 
    
- No. 1, 2 and 3 (piano solo)
 - No. 4 and 7 (2 pianos)
 - No. 5 (3 pianos)
 - No. 6 (prepared piano or piano)
 
 - Upward Falling for piano (1980)
 - Planetary Folklore I for piano (1980)
 - Begin at the Beginning, End at the End, Begin at the End, End at the Beginning for piano (1982)
 - Decorational Offering for piano (1983)
 - Night Chant No. 2 for mixed chorus (1994)
 - 植物文様 (1995-)
 - Antiphones Resounded for mezzo-soprano, tenor, children's chorus and instrumental ensemble (1999)
 
脚注
- ^ a b 音楽之友社 編『音楽年鑑』(昭和59年版)音楽之友社、1984年4月20日、207頁。NDLJP:12431043/202。
 - ^ “藤枝守”. CDJournal WEB. 株式会社シーディージャーナル. 2025年9月28日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年9月28日閲覧。
 - ^ “Artists - 藤枝守”. Concert Imagine On-Line. 株式会社コンサートサービス. 2024年6月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2025年9月28日閲覧。
 - ^ “アメリカの現代音楽の研究をした方がいいかなと — 柿沼敏江”. 花形文化通信. 株式会社ワークルーム (2025年7月16日). 2025年7月21日閲覧。 “アメリカに行ったのは結婚がきっかけです。パートナーの藤枝守(作曲家)が留学したから”
 - ^ 響きの考古学 - 音律の世界史 ISBN 4-276-33084-X C1073, p.120
 - ^ 藤枝守「ラジエーテッド・フォーリング」CD Edition OMEGA POINT Archive Series OPA-011
 
参考文献
- 響きの考古学―音律の世界史, 音楽之友社
 - 響きの考古学―音律の世界史からの冒険, 平凡社ライブラリー
 - 響きの生態系―ディープ・リスニングのために (Art edge), フィルムアート社
 - 日本の作曲20世紀, 音楽之友社
 - クラシック音楽の20世紀 2 20世紀の作曲 II, 音楽之友社
 
外部リンク
- 藤枝守の日記
 - 藤枝守 公式ウェブサイト - ウェイバックマシン(2018年9月10日アーカイブ分)
 - 藤枝守(九州大学研究者情報)(2020年2月20日アーカイブ) - 国立国会図書館Web Archiving Project
 
「藤枝 守」の例文・使い方・用例・文例
- 藤枝市という市
 - 藤枝東の司令塔は流経大柏のディフェンダーに厳しくマークされ,藤枝東は無得点に抑えられた。
 - 留守中いい子でいるんですよ
 - 午後は家を留守にします
 - あくまでも規則を守る
 - 彼は彼女を守るためなら何でもするでしょう
 - 約束を守る
 - 多くの人々はお守りに神秘的な力があると考える
 - しばらく留守にする
 - 彼女は秘密を守らされていた
 - 君が留守の間君の家を管理するのは何の面倒もなかった
 - 守られなかった法律
 - あなたの留守中に寺井さんという方が会いに来ました
 - 彼らは夏,留守にする間息子に家の管理をまかせた
 - 幸運のお守り
 - 彼には時間を守るという考えがまるでない
 - 守秘義務違反
 - 保守的な意見
 - 彼はとても保守的で物事の変化を好まない
 - 消費者の権利を守る
 
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