薬局塔
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/11 16:40 UTC 版)
薬局塔 (Apothekerturm) の名は、ギリシア語の「apotheca」に由来する。この語は「倉庫」という程度の意味であって、薬局 (Apotheke) がこの塔にあったことは一度もなく、城の別の場所にあった。現在はこの塔およびオットハインリヒ館にドイツ薬業博物館がある。 薬局塔は、鐘楼や火薬塔と同時代に建設された塔の一つである。塔は全長125mの城の東面のほぼ中央に位置している。古い銃眼は壁でふさがれたり、窓が設けられたりした。1600年頃に塔は階層が増築され、増えた廷臣のための住居に充てられた。 ドイツ薬業博物館は1957年にルートヴィヒ館、オットハインリヒ館と薬局塔にコレクションを展示した。これ以前にこの博物館はミュンヘンにあったのだが、第二次世界大戦で爆撃を受けた後、バンベルクの新宮殿に移されていた。 博物館の展示品は、家庭医薬品や携帯用救急医薬品と、ゴシック時代やルネサンス時代の薬品保管容器や擂り鉢などである。この他に18世紀から19世紀の「オフィツィーネン」とよばれる4つの古い薬局施設を見学することができる。博物館の中心は、鉱物・動物・植物で作られた医薬品コレクション(「マテリア・メディカ」)である。
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