菱文図大小鐔
ひしもんずだいしょつば
縦七五・七㍉ | 上質の赤銅地を上品な碁石形の竪丸形に造り込み、精緻な石目を蒔き施し共金覆輪式に二重耳を廻らして品位の高い鐔面を造り出している。切り込み強く流れるような曲線で水面の様子を彫り描き、菱、布袋葵などの水草を文様化し、金、銀、素銅の平象嵌で描いている。片切彫は繊細な趣があるも鏨の切り進む様子が綺麗に立って力強く、金の平象嵌は鮮やか、対して銀は黒色化し深味のある景観を生み出している。埋忠一門は、桃山時代に俵屋宗達や本阿弥光悦などと共に琳派の美意識の創造に深く関わった明壽に代表され、その独特の平象嵌は、その後の一門の感性により更なる発展をみている。この埋忠重義は明壽直系で、時代は寛文頃と鑑られ、同人とされる明真と作風が近似して、しかも出来が秀抜である。 |
|
このページでは「刀装具の世界」から菱文図大小鐔を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書から菱文図大小鐔を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から菱文図大小鐔 を検索
Weblioに収録されているすべての辞書から菱文図大小鐔を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から菱文図大小鐔 を検索
- 菱文図大小鐔のページへのリンク