船饅頭とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 社会 > 身分 > 私娼 > 船饅頭の意味・解説 

ふな‐まんじゅう〔‐マンヂユウ〕【船×頭】

読み方:ふなまんじゅう

江戸時代隅田川で舟の中を稼ぎ場所とした売春婦ふなぎみ


船饅頭

読み方:フナマンジュウ(funamanjuu)

江戸時代後期隅田川大川べりやなどで売春する売春婦

別名 船狐船虫


船饅頭

読み方:ふなまんじゅう

  1. 船中来り春を売る女をいふ。
  2. 江戸船中にて淫をひさぎたる下等遊女
  3. 港口又は河川に於て船に乗りて淫を売りし女を云ふ。平安朝時代に「流れの君」と呼ばれ江口の君神崎の君などは後の世に云ふ船饅頭なり。平賀源内の著『風流志道軒伝』に「舟饅頭に餡もなく夜鷹に羽は無けれども、皆それぞれのすぎはい…」同著『お千代伝』に曰く牡丹餅にあり、饅頭は船にありといふ」。「ぼちやぼちやの船饅頭」といふ語もありたり。又遊女憂き川竹の勤めの身などいふは、流れの君たる船饅頭より起りし語ならん。「船比丘尼」といふ黒衣淫売婦安永江戸にありたり。大阪にては船饅頭を「ぴんしよ」と呼べり、米一升にて淫を売りし故「一升(ぴんしよう)」の意なりと云ふ。川柳に「立つことのならぬを舟であきなはせ」といふあり。船饅頭のことなるべし。普通の夜鷹辻君如く陸上街路に立ちて客を呼び難きビツコなどが船饅頭に成りしを云ふか。
  4. 船中にて淫を鬻ぐ醜業婦のことをいふ。〔情事語〕
  5. 船■(※一字欠。「中」か)にて淫を鬻ぐ醜業婦のことをいふ。
  6. 〔隠〕船中にて春をひさぐ醜業婦のこと。
  7. 船中で淫をひさぐ醜業婦のことをいふ。
  8. 船中にて船頭相手春をひさぐ醜業婦古くら行はれてゐる。
  9. 船頭相手とする性業婦を指していふ。もと小舟乗りて沖に碇泊せる漁船に娼業取引をなせるに由る
  10. 船中で稼ぐ淫売婦のこと。饅頭は女の陰部のこと。
  11. 船中にて船頭相手春をひさぐ売淫婦のこと。古くら行われている。

分類 俗語情事

隠語大辞典は、明治以降の隠語解説文献や辞典、関係記事などをオリジナルのまま収録しているため、不適切な項目が含れていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

船饅頭

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/16 02:40 UTC 版)

Jump to navigation Jump to search

船饅頭(ふなまんじゅう)は、江戸時代に江戸の海辺で小舟で売春した私娼である。

概要

『洞房語園』には、

「いにし万治の頃か、一人のまんぢう、どらを打て、深川辺に落魄して船売女になじみ、己が名題をゆるしたり」

とある。 寛保ころの流行歌にもあり(『後は昔物語』)、宝暦の『風流志道軒伝』には、

「舟饅頭に餡もなく、夜鷹に羽根はなけれども」

とある。

明和安永天明ころの文献におおく散見し、そのころさかんであったかという。

『色里名所鑑』(安永年間)では、

「ここに船饅頭といふ浮草あり、少しの古木場の上に横根さし、(省略)花の数は三十二に極まる、入相の頃より中洲箱崎の辺に多く漂ふ、また所々泊り船のほとりをちらちら流れありく」

といい(「かくれざと」)、天明の狂詩「永久夜泊」の註記に

「船饅頭は食類にあらず、船中の遊女をいふ。古ぼちやぼちやのおちよといへる高名の遊女ありしとかや」

とある(四方山人選『通詩選諺解』)。

そのなかで「お千代舟」の名がおこったが、これはお千代なるものが有名であったのか、その名が多かったのか不明であるが、風来山人の『阿千代伝』(おちよのでん。「おちよてん」『太平楽巻物』とも。安永年間)がでるほどであった。

これは、江戸芸者新飛が、相士の小まきと舟でもどるとちゅう、はなしのたねにと、名代のお千代という舟饅頭を舟によびこみ、その器量で舟饅頭とはもったいない、芸者になるなら妾の妹ぶんにして引き回して上やんしょうなどとからかい、お千代は遊女の始まりは船饅頭であることを説き、吉原の遊女、芸者の内幕をあばきたてるというものであるが、そこでは、

「浅妻船のあさましやといへば、さも麗しく聞こゆれど、取も直さず今の世に船饅頭とてもてはやす、此道のすつぱの皮、ぽちやぽちやの阿千代てふもの」

とある。

川柳には、「お千代舟 沖までこぐは 馴染なり」とよまれた。

すたれたのちにも、2世瀬川如皐の『只今御笑草』によれば、

「三十余の男、そまつな紙にて張立たる笘船、今見る腰付き馬の如くにして半身を出し、お福女の人形、手拭を著せたるを立たせ、おのれはともの方に破手拭をかぶり、舟饅頭の如く艪を押すまねして、エ、お千代、よつていきねへなア。コウぽちやぽちやのおちよだによ」

とよんであるく物もらいがあったという。

雑学

  • 足腰の立たなくなった夜鷹などがなる。
  • 船が流れを一周する時間ですませるのが決まり。

「船饅頭」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



船饅頭と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「船饅頭」の関連用語

船饅頭のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



船饅頭のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
皓星社皓星社
Copyright (C) 2025 株式会社皓星社 All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの船饅頭 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS