自由群とは? わかりやすく解説

自由群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/01 05:15 UTC 版)

自由群(じゆうぐん、free group)とは、公理から来る自明なもの以外に元の間の等式がないのことである。ただし、二つの元を取り出したとき、同じ元であるかどうか、および一方が他方の逆元であるかどうかは判定できる。




「自由群」の続きの解説一覧

自由群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 14:11 UTC 版)

随伴関手」の記事における「自由群」の解説

自由群の構成極めて普通の随伴による構成であり、上記詳細分かりやすく便利な例である。 関手F : GrpSetは各集合YにYの要素生成する自由群を対応させるものとし、関手G : GrpSetは群Xにその台集合対応させる忘却関手とする。以下に示すようにFはGの左随伴となる。 「終」普遍射。各群Xについて、群FGXGX生成する、すなわちXの元たちが生成する自由群である。群の準同型 ε X : F G X → X {\displaystyle \varepsilon _{X}:FGX\to X} をFGX生成元対応するXの元に写すものとする。これは自由群の普遍性から常に存在する。このとき ( G X , ε X ) {\displaystyle (GX,\varepsilon _{X})} はFからXへの普遍射である。なぜなら、自由群FZからXへの群の準同型は ε X : F G X → X {\displaystyle \varepsilon _{X}:FGX\to X} を通して一意的なZからGXへの写像経由分解されるからである。これは(F, G)が随伴の対であることを意味する。 「始」普遍射。各集合Yに対して、GFYは単にYの生成する自由群FYの台集合である。写像 η Y : Y → G F Y {\displaystyle \eta _{Y}:Y\to GFY} は生成元包含により与えられる。各 ( F Y , η Y ) {\displaystyle (FY,\eta _{Y})} はYからGへの普遍射である。なぜなら、YからGWの台集合への写像は η Y : Y → G F Y {\displaystyle \eta _{Y}:Y\to GFY} を通してFYからWへの一意的な群の準同型経由分解されるからである。これも(F, G)が随伴の対であることを意味するhom集合随伴。自由群FYから群Xへの群準同型正確に集合Yから集合GXへの写像対応する。すなわち、FYからXへの射は生成元への作用により完全に決定される。この対応が自然同型であることも直接確認できる。よって(F,G)に対応するhom集合随伴得られた。 余単位-単位随伴。εとηが自然であることは直接確かめられる。そして、余単位-単位随伴 ( ε , η ) : F ⊣ G {\displaystyle (\varepsilon ,\eta ):F\dashv G} であることは以下のようにして示す。 1つ目の余単位-単位恒等式 1 F = ε F ∘ F η {\displaystyle 1_{F}=\varepsilon F\circ F\eta } というのは各集合Yに対して合成 F Y → F ( η Y ) F G F Y → ε F Y F Y {\displaystyle FY{\xrightarrow {\;F(\eta _{Y})\;}}FGFY{\xrightarrow {\;\varepsilon _{FY}\,}}FY} が恒等射であるということである。途中の群FGFYは自由群FYの語たちから生成される自由群である。(以降括弧くくられた語は独立した生成元を表すことにする)。射 F ( η Y ) {\displaystyle F(\eta _{Y})} はFYからFGFYへの群の単射準同型であり、FY生成元yを対応するFGFYの生成元である長さ1の語 (y) に写す。射 ε F Y {\displaystyle \varepsilon _{FY}} はFGFYからFYへの群の準同型であり、生成元対応するFYの語に写す(つまり「括弧を外す」)。これらの合成はもちろんFY恒等射である。 2つ目の余単位-単位恒等式 1 G = G ε ∘ η G {\displaystyle 1_{G}=G\varepsilon \circ \eta G} というのは各群Xに対して合成 G X → η G X G F G X → G ( ε X ) G X {\displaystyle GX{\xrightarrow {\;\eta _{GX}\;}}GFGX{\xrightarrow {\;G(\varepsilon _{X})\,}}GX} が恒等射であるということである。途中集合GFGXは単にFGXの台集合である。射 η G X {\displaystyle \eta _{GX}} は集合GXから集合GFGXへの「生成元たちの包含写像である。射 G ( ε X ) {\displaystyle G(\varepsilon _{X})} は集合GFGXから集合GXへの写像で、FGX生成元をXの元に写す(「括弧を外す」)という群の準同型の台である。これらの合成はもちろんGX恒等射である。

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自由群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/01 23:40 UTC 版)

群の生成系」の記事における「自由群」の解説

集合 S で生成される最も一般的な群は S によって自由的に生成される (freely generated) 群である。S によって生成されるすべての群はこの群の商に同型であり、群の表示表現において役立つ特徴である。

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