自由化と資本変更
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/13 03:04 UTC 版)
「カナディアン・ナショナル鉄道」の記事における「自由化と資本変更」の解説
CNRのもう一つの問題は、採算のとれない支線を多数運営していたことである。鉄道事業における路線の廃止または譲渡の自由化がなければ、あるいは採算のとれる運賃を設定できなければ、CNRもCPRもこれらの路線のために莫大な損失を支払わなければならない。CNRが出した案はデマーケティングという手段で、ごく少数の顧客のためのサービスとしては十分な程度のサービスに抑えることで顧客は便利でローコストのトラック輸送に転換していくことを期待するものである。支線に顧客がいなくなったら、連邦政府は路線の廃止を許可する。かつて数十年前にも自由化はあった。当時、多数の支線は成長の可能性があると考えられており、高速道路に出資している納税者が節税するために鉄道建設に出資していた。 1978年に資本修正するまで、1918年のCNR設立当時からCNRは赤字を計上し、連邦政府はそれを国家予算に計上していた。CNRの持つさまざまな社会的・経済的な面をとらえた結果、数十年に渡り、数十億ドルの助成金を与えてきた。1978年の資本修正と管理方法の変更に続き、CN(1960年にCanadian National RailwaysからCanadian National Railwayへと社名変更し、略称をCNとした)は、自らの負債を自ら抱えることで、資産の減価償却を許し、資本増強のために金融市場に接近するという手法を進め、より効果的な運営をスタートした。そして利益の出る国有の会社となり、1992年までの15年間のうち11年間、CNは黒字を計上し、計3億7,100万ドルの配当を政府にもたらした。
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