自由マグマ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 03:45 UTC 版)
集合 X 上の自由マグマ(free magma)とは集合 X から生成されるマグマのうち「可能な限り最も一般」なもの(つまり、元を生成するときに、生成された元の間に何の関係や公理も課さないという意味で自由なマグマ)をいう。これは、X を字母集合としたとき、括弧を保った非結合的な語の集合とみなすこともできる。また、計算機科学でよく用いられる概念をつかえば、自由マグマは、葉ノードがそれぞれ X の元でラベル付けられた二分木全体の集合であると見ることもできる。この見方をするとき、マグマ演算は二つの木を根と根で結合する操作に対応する。したがって、これは構文論において基礎的な役割を演じる。 自由マグマのもつ「可能な限り最も一般」という性質(普遍性)は次のように表すことができる。 集合 S から任意のマグマ M への写像 f: S → M が与えられたとき、f は S 上の自由マグマ FS から M へのマグマ準同型 f ~ : F S → M {\displaystyle {\tilde {f}}\colon F_{S}\to M} に一意的に拡張される。 すなわち、任意のマグマはある自由マグマのマグマ準同型像(同じことだが剰余マグマ)にマグマ同型である。 「自由半群」、「自由群」、および「ホール集合」も参照
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