臨床試験から承認まで
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/03/29 04:13 UTC 版)
「テラプレビル」の記事における「臨床試験から承認まで」の解説
無作為化比較臨床試験(PROVE3)は、ペグインターフェロンα-2a(英語版)・リバビリン併用療法が無効となった患者を対象にして、テラプレビルを追加する事でウイルス学的著効(SVR)が得られるかどうかを追加しない群と比較した試験である。ペグインターフェロンα-2a・リバビリンを1年間継続した患者では、テラプレビルの追加24週間でSVR率53%であり、テラプレビル非追加群では14%であった。同試験では治療期間を短縮し3ヶ月のテラプレビル投与およびペグインターフェロンα-2a・リバビリン6ヶ月を投与した際のSVR率は51%であった。2つ目の無作為化比較臨床試験(REALIZE)は、再燃またはPRの患者を対象に実施され、テラプレビル治療群のSVR率83〜88%、対照群24%であった。3つ目の無作為化比較臨床試験(ADVANCE)は前治療歴のない患者を対象としたもので、テラプレビル投与群のSVR率は69〜75%、対照群は44%であった。 2011年4月、FDA諮問委員会は賛成18票vs反対0票で遺伝子型1型の慢性C型肝炎の治療へのテラプレビルの使用を承認した。委員会は臨床試験のデータ(ADVANCE、ILLUMINATE、REALIZE試験を含む)を精査し、テラプレビルをペグインターフェロン・リバビリンと併用する事で標準治療に比べてより速くより高い治癒率が得られるとした。この改善は、遺伝子型1型HCV感染者、肝硬変患者、インターフェロン治療が奏効しなかった患者にとって注目すべきものである。テラプレビルは2011年5月にFDAに承認された。 日本でも血清型1群のC型肝炎について第III相臨床試験を実施:19し、2011年9月に未治療の血清型1群C型肝炎について承認された後、血清型1群C型肝炎の無効・再燃についての第III相臨床試験2本と血清型2群のC型肝炎についての第III相臨床試験2本を実施し、2014年9月に承認された。
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