能勢信子とは? わかりやすく解説

能勢信子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/22 00:58 UTC 版)

能勢 信子(のせ のぶこ、1926年9月25日 - 1998年7月28日)は、日本経済学者神戸大学名誉教授。

略歴

兵庫県神戸市出身。1947年大阪経済専門学校[1](現大阪経済大学)卒業[2]1950年神戸経済大学[3](現神戸大学経済学部)卒業、在学中は新庄博ゼミに所属した[4]1952年に同大学研究科を終了し同年神戸大学経済経営研究所助手、1956年同助教授、1967年同教授[2]。この間1962年日本会計研究学会の上野・太田賞を受賞[5]1965年には神戸大学より経営学博士の学位を取得。学位論文は「社会会計論 : 社会会計の本質および適用に関する研究」 [6]1990年神戸大学を停年退官、名誉教授となる。同年より姫路獨協大学教授を務めた。社会会計の研究、構築に努め本邦におけるその第一人者となり[7]国立大学で初めての女性経済学者として学内外で活躍した。著書『日本経済の構造』:経済学入門(1976年)は1972年ノーベル経済学賞を受賞したジョン・ヒックスとの共著である。1998年7月28日急逝、71歳。正四位、勲三等宝冠章受章[8]

夫の能勢哲也は神戸商科大学(現兵庫県立大学)の元学長で、勲二等瑞宝章を受章している。また哲也は『夏の日の翔び去る如く―信子のアルバム』(近代文藝社2000年)として能勢信子の生涯をつづった著書を出版している。

著書

  • 『社会会計論』(白桃書房1961年
  • 『家族経済学』(小玉佐智子共著、有斐閣1963年、新版、1981年
  • 『企業会計と社会会計』(合崎堅二共編、森山書店、1971年
  • “The Social Framework of the Japanese Economy : An Introduction to Economics”(With Hicks, J. R.)Oxford University Press, 1974
  • 上記日本語版『日本経済の構造』:経済学入門(ジョン・ヒックス共著、同文舘出版1976年
  • 『経済会計の発展』(編著、同文舘出版、1990年
  • 『企業会計の経済学』(アロエ印刷、1999年
  • 『社会会計の構造と発展』(六甲出版、1999年)
  • 『非市場活動の国民経済計算』(同文舘出版、1999年)
  • 『日本経済の社会会計分析』(有斐閣学術センター、1999年)

翻訳

  • ゲアハード・ステューヴェル『社会会計の構造』(同文舘出版、1967年
  • ゲアハード・ステューヴェル『国民経済計算』(同文舘出版、1987年
  • ゲアハード・ステューヴェル『経済指数の理論』(小西康生共訳、同文舘出版、1990年)

記念論集

脚注

  1. ^ 旧制専門学校に区分
  2. ^ a b 能勢信子博士略歴・著作目録 1990, p. 103.
  3. ^ 旧制大学に区分
  4. ^ スタディ・グループ 2016, p. 109.
  5. ^ 小西 1990, p. 85.
  6. ^ 博士論文書誌データベース
  7. ^ スタディ・グループ 2016, p. 115.
  8. ^ 『官報』第2458号、1998年(平成10年)9月2日、pp.9-10

参考文献





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