羽黒川橋 (福島県)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/18 00:13 UTC 版)

羽黒川橋(はぐろがわばし)は、福島県双葉郡双葉町にある常磐自動車道の道路橋である。
概要
- 大熊インターチェンジ~常磐双葉インターチェンジ間に位置し、二級水系前田川水系羽黒川とそれに並行する国道288号を渡る。起点側である南詰は山田字羽黒沢、北詰は山田字萩平に位置する。羽黒川が形成する谷を跨ぐ。2011年度中の供用開始を予定していたが、床版工の施工中であった2011年3月11日に発生した東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故により帰還困難区域に指定されたことで工事が約2年間中断された。2013年3月より工事が再開されたが、帰還困難区域内への立ち入り時間の制限と区域外への食事休憩のための移動時間確保のため、工事作業時間に大きな制限が課せられ、特に床版コンクリート打設量が限定された。また、近隣の生コンクリートプラントが帰還困難区域内のため閉鎖されており、また復興需要の増大により生コンクリート供給がひっ迫したため、あらかじめ決められたコンクリート打設日程を変更することができず、悪天候でも確実な作業が求められた。これらの解決のために設置に時間のかかる従来の単管を用いた雨天対策ではなく、イベント会場などで用いられ短時間で構築が可能なエアードームをコンクリート打設範囲に設置することで、打設作業の確実な遂行を行った[1]。その後2015年の常磐富岡インターチェンジ~浪江インターチェンジ間の開業に合わせ下り線を用いた暫定2車線で供用が開始された。
沿革
- 2011年3月11日 - 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所事故発生により帰還困難区域に指定されたことで工事が約2年間中断される。
- 2015年3月1日 - 常磐富岡インターチェンジ~浪江インターチェンジ間の開通により下り線側橋梁を使用した暫定2車線で供用が開始される[3]。
周辺
- 東羽黒溜池
隣の橋
- 羽黒川
(上流)- 茗荷橋 - 羽黒川橋 - 手子塚橋 -(下流)
脚注
- ^ a b c d 帰還困難区域内に位置する羽黒川橋の施工について - 全国土木施工管理技士会連合会
- ^ a b 令和6年度橋梁点検結果(高速道路会社) - 国土交通省
- ^ “常磐自動車道の全線開通について | NEXCO東日本”. NEXCO東日本 (2014年12月25日). 2023年2月21日閲覧。
- 羽黒川橋 (福島県)のページへのリンク