縄文琴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/05 06:03 UTC 版)
倭琴(やまとごと)の祖形となる古代琴は、板作りと共鳴装置をもつ槽作り(ふねつくり)の2種に分類される。この内、板作りの琴は、細長い板の表面に弦を張る構造であり、縄文時代から確認されている。出土例として、北海道小樽市忍路土場(おしょろどば)遺跡、滋賀県彦根市松原内湖遺跡、青森県八戸市是川遺跡などから、縄文時代後期から晩期にかけての縄文琴が出土している。ただし、弦の張り方や琴頭の形が弥生時代後期の琴と異なることから、縄文琴の伝統は途切れ、弥生時代から倭琴の新たな伝統は始まったものと考えられる。似たような楽器として、アイヌのトンコリがある。3000年前の青森是川中居遺跡から出土した木製品は世界最古の弦楽器の可能性があり、弥生時代の登呂遺跡などから出土した原始的な琴と似ていることから、日本の琴の原型ではないかと推測されている。
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