総統誕生日
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/20 00:24 UTC 版)
4月20日、ヒトラーは56歳の誕生日を地下壕で迎えた。ヒトラーの誕生日を祝うために空軍総司令官ヘルマン・ゲーリング国家元帥、海軍総司令官カール・デーニッツ元帥、OKW総長ヴィルヘルム・カイテル元帥、外相ヨアヒム・フォン・リッベントロップといった政軍の高官が集まった。同日午前、ベルリン市内に対する赤軍の砲撃が始まり、いよいよベルリンが戦場となることは明白であった。 ヒトラーに祝意を表明した後、ゲーリングとカイテルはOKWとOKH、OKLの大部分の機能をベルリンから避難させる許可を求めた。ヒトラーは許可を与え、ゲーリングらの同行も認めた。さらに北部ドイツの軍指揮権をデーニッツに委託した。この時点では南部ドイツの指揮権については言明せず、ボルマンをはじめとして、ヒトラーがやがて南部に避難すると見る者も存在した。しかし翌21日未明になってベルリンを離れない意志を言明し、オーバーザルツベルクに「狼はベルリンにとどまる」という電文が打電された。狼はヒトラー個人を指す暗号である(アドルフは「高貴な狼」という意味であり、またヒトラーはしばしば「狼」という意味のヴォルフという偽名を使用していたため)。しかしゲーリング、デーニッツら軍高官は決定に従い、ベルリンを離れることになった。
※この「総統誕生日」の解説は、「総統地下壕」の解説の一部です。
「総統誕生日」を含む「総統地下壕」の記事については、「総統地下壕」の概要を参照ください。
- 総統誕生日のページへのリンク