緊急支援・被災者等支援
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 14:46 UTC 版)
「臨床心理士」の記事における「緊急支援・被災者等支援」の解説
1995年に発生した阪神・淡路大震災被災者の緊急心理支援のため、被災地へ赴きさまざまな支援活動を行ったことはメディアに取り上げられ特に広く知られる契機となった。震災後、兵庫県には「兵庫県こころのケアセンター」が設立され、今日まで精神科医や臨床心理士が診療にあたるとともに、より効果的な精神心理的支援の実現のため継続的な研究を行っている。 この活動以降、災害や事故、あるいは事件・犯罪・自殺などの緊急時に、地方自治体が被災者・被害者の心のケアのため当該都道府県臨床心理士会に派遣を要請することが増え、現在では一般化している。また、地方自治体によっては、緊急時に学校などの現場に派遣できる精神科医、保健師、精神保健福祉士、臨床心理士らで作られた「緊急支援チーム(クライシス・レスポンス・チーム:CRT)」が設置されている場合もある。 中でも静岡県は2010年、「災害時における心のケアに関する協定」を静岡県臨床心理士会との間に締結した。同協定は、東海地震などの大規模災害が発生した際、県からの要請に応じて県臨床心理士会が臨床心理士を派遣し、被災者への直接支援とともに、被災地で健康管理・衛生管理を行う保健師への後方支援にもあたることを目的としており、従来行われてきた被災者側の心のケアだけでなく、救援者側が救援活動の惨事ストレスなどによる二次的被害に陥ることの予防も含めた支援協定として、全国に先駆けて自治体と臨床心理士会との間に結ばれたものである。 東日本大震災被災者支援は「東日本大震災心理支援センター」を参照
※この「緊急支援・被災者等支援」の解説は、「臨床心理士」の解説の一部です。
「緊急支援・被災者等支援」を含む「臨床心理士」の記事については、「臨床心理士」の概要を参照ください。
- 緊急支援・被災者等支援のページへのリンク