続発性骨粗鬆症
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/07 16:18 UTC 版)
続発性骨粗鬆症とは、何らかの疾患や、その治療のために長期にわたって薬物使用を行った場合など、その背景に疾患が絡って発症した骨粗鬆症を指す。骨粗鬆症を引き起こす疾患としては、例えば、慢性腎不全によってビタミンDの活性化が不能になった病態、糖尿病によって発生した高血糖の状態が骨の質を低下させた病態などが挙げられる。また、手術による胃の切除などによって、カルシウムを吸収し難くなった状態も、骨粗鬆症を招く。 なお、疾患の治療のために薬を長期間使用した結果として、骨粗鬆症を発症させ得る薬の種類は、多数存在する。それらの中でも、何らかの原因で発症した全身性の激しい炎症などの抑制のために、ステロイド系抗炎症薬を長期連用したため骨粗鬆症を発症したケースは有名である。 医原性骨粗鬆症の原因薬の例 ステロイド系抗炎症薬 - 骨形成を抑制する。 アロマターゼ阻害薬(英語版) - アロマターゼ(英語版)は脂肪細胞でテストステロンをエストロゲンに変換している。したがって、これを使用するとエストロゲンの濃度が低下する。 ワーファリン - オステオカルシンのγカルボキシ化反応を抑制する。 ヘパリン - 骨の細胞の増殖を抑制する。 ループ利尿薬 プロトンポンプ阻害薬 - 胃酸の分泌を抑えるため、カルシウムの吸収が阻害される。 チアゾリジン系糖尿病治療薬 その他の原因薬物 煙草 - 喫煙習慣は骨密度の低下を招く事が知られている。
※この「続発性骨粗鬆症」の解説は、「骨粗鬆症」の解説の一部です。
「続発性骨粗鬆症」を含む「骨粗鬆症」の記事については、「骨粗鬆症」の概要を参照ください。
- 続発性骨粗鬆症のページへのリンク