組積造の欠点と補強
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/02 14:20 UTC 版)
煉瓦・コンクリートブロックを積んだだけでは構造的に弱く、水平方向の外力を受けて崩壊する危険性がある。実際に関東大震災では煉瓦造りの建築物はほとんど倒壊し、多くの被害を出した。近代以降はその欠点を解消するため、もともと穴の開いた部材を用い、その穴に鉄筋を通し、さらにその周囲にモルタル、コンクリートなどを流し込むといった方法により構造的に強化されている。しかし組積造は構造上、開口部を大きく取れず、高層化も難しいため、より強度が高い鉄筋コンクリート(RC)造や、鉄骨造の発明、普及により、現代建築の多くは柱と梁による架構式構造(ラーメン構造)となっている。しかし中南米や中東などでは、依然として煉瓦を用いた組積造による伝統的な建築物を見ることが出来る。 鉄筋コンクリート造の建築物などで外壁を石張り・煉瓦タイル張りなどにするのは、意匠的に組積造を擬似的に表現しているものといえる。逆に近代西洋建築において木造を模した建築物も増えつつある。
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