紺糸裾素懸威胴丸―「伝鶴姫所用の鎧」―とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 紺糸裾素懸威胴丸―「伝鶴姫所用の鎧」―の意味・解説 

紺糸裾素懸威胴丸―「伝・鶴姫所用の鎧」―

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 15:10 UTC 版)

鶴姫 (大三島)」の記事における「紺糸裾素懸威胴丸―「伝・鶴姫所用の鎧」―」の解説

大山祇神社所蔵する紺糸裾素懸威胴丸は、1901年明治34年3月27日に「紺糸威胴丸」の名称で、他の甲冑とともに「甲(よろい)52領」として古社寺保存法に基づく国宝いわゆる旧国宝」、現在の重要文化財)に一括指定された。その後1969年昭和44年6月20日付で従前一括指定されていた上述の「甲」は1点ずつ分割指定され、「紺糸威胴丸」は現行の紺糸裾素懸威胴丸」に名称変更された。 紺糸裾素懸威胴丸は、黒漆塗盛上本小札(ほんこざね)を紺糸威すが、胴部鉄札と革1枚交ぜで毛引威(けびきおどし)、草摺くさずり)は革素懸威(すがけおどし)にて仕立てる。胴の立挙たてあげ)は前2段、後3段、衝胴(かぶきどう)は5段で、草摺間数および段数11間5段であり、兜・大袖欠いている。寸法については、胴高は胸板より胴尻までが35cm・背中押付より胴尻までが39.5cm、胴廻り立挙部が108cm・胴尻部が75cm、草摺長さは32.5cm、小札一枚あたり長さ6.9cm・幅1cmである。胸板むないた)など金具廻(かなぐまわり)には黒漆塗皺韋を貼っ小桜鋲を打ち覆輪をかけ、耳糸みみいと)・畦目(うなめ)および花緘(はながらみ)には白糸を、菱縫ひしぬい)には紅韋を用い、後立挙二の板紅の総角を結び下げる。重量飾り台含めて8.0kgである。 これらの点から、画家甲冑研究家山田紫光は、同鎧は当世具足出現する以前様式のもので、室町時代末期天文から永禄年間製作されたと推定している。 同鎧の外観大きな特徴としては、胸部大きく膨らんでいる一方で腹部が腰に向かって細くすぼまり、草摺間数一般的な胴丸それより多く、脇部分が「仕付脇引」(しつけわきびき)と呼ばれる特殊な構造とっていることが挙げられる三島安精は、胸部膨らみ腰部すぼまった胴の形状女性体形反映したものと考え、それをもとに『海と女と鎧 瀬戸内ジャンヌ・ダルク』を執筆発表した。これに続いて神社同説掲げ日本現存する唯一の女性用の鎧であると唱えるようになった(「女性用の鎧」という言説への批判について後述)。

※この「紺糸裾素懸威胴丸―「伝・鶴姫所用の鎧」―」の解説は、「鶴姫 (大三島)」の解説の一部です。
「紺糸裾素懸威胴丸―「伝・鶴姫所用の鎧」―」を含む「鶴姫 (大三島)」の記事については、「鶴姫 (大三島)」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「紺糸裾素懸威胴丸―「伝鶴姫所用の鎧」―」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  
  •  紺糸裾素懸威胴丸―「伝鶴姫所用の鎧」―のページへのリンク

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「紺糸裾素懸威胴丸―「伝鶴姫所用の鎧」―」の関連用語

紺糸裾素懸威胴丸―「伝鶴姫所用の鎧」―のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



紺糸裾素懸威胴丸―「伝鶴姫所用の鎧」―のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの鶴姫 (大三島) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS