糸疣とは? わかりやすく解説

糸疣

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 05:23 UTC 版)

クモ下目」の記事における「糸疣」の解説

糸を出す器官である糸疣はこの群での標準では腹部下面後端近くに3対ある。これはハラフシグモ亜目前後2列にそれぞれ内疣と外疣の対があって計8対であるうち、前内疣が退化した形である。発生的に見ると、クモ下目のものでも胚の段階では前内疣は存在するが、次第左右の前内疣が癒合し、そのまま残るか、あるいは退化消失する。従って本群の標準的なものでは前外疣、後内疣、後外疣がそれぞれ2個ずつとなるが、これをそれぞれ前疣、中疣、後疣と呼ぶ。また個々の糸疣には節があるが、ハラフシグモ亜目のものでは多数あり、トタテグモ下目では3~4節、クモ下目では1~2節のみとなっている。 退化した前内疣に当たるものは一部の群では平板型篩板となって特殊な糸管が並ぶが、より退化した形で残る場合もあり、一部の群ではその位置に小突起だけが残り、これを間疣という。間疣には糸腺はない。 糸疣には多く糸管並び体内には複数種の糸腺を持ち、その種数少ない群でも、3~4種あり、多いものでは7種に分化している。この糸腺はハラフシグモ亜目のものでは1種しかなく、トタテグモ下目のものでは若干分化見られるが糸腺があるのは後外疣に限られる大まかに言えばクモ下目の糸疣は他の二群に比べて外形ではごくコンパクトになっているが、糸を出す器官としては大幅にその機能を向上させている。 なお、糸疣の配置多くのものでは腹部後端下面中央集まっているが、ハタケグモ科では横並びにほぼ1列をなし、またナガイボグモ科では後疣が長く伸びて腹部後端から突き出し、また個々の糸疣は円錐形に近いのが普通であるがワシグモ科では円柱形のものが見られるなど独特の形を取る例もある。

※この「糸疣」の解説は、「クモ下目」の解説の一部です。
「糸疣」を含む「クモ下目」の記事については、「クモ下目」の概要を参照ください。

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