出糸突起
出糸突起
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/15 06:13 UTC 版)
出糸突起は、腹部の第4-5節に由来の付属肢である「糸疣」(spinnerets)という。普通のクモ類では腹部後端にあるが、ハラフシグモ類では腹部の中央にある。 キムラグモなどハラフシグモ類では出糸突起は腹部の腹面中央にあり、それぞれの節に2対ずつ、外側に大きい外出糸突起、内側に小さい内出糸突起がある。それ以外のクモ類ではこれらが腹部後端に移動し、その一部が退化したものと考えられる。出糸突起の数や形は群によってやや異なる。 出糸突起の先端近くには、多数の小さな突起があり、それぞれの先端から糸が出る。この突起を「出糸管」という。これにはクモによって色々な種類があり、それぞれからでる糸にも差があり、クモは用途に応じて使い分けている。 一部のクモ類には、通常の糸疣の前に「篩板(しばん)」(cribellum)という糸を出す板状の構造を持つ。これを持つクモは、第4脚の末端近くに、毛櫛(もうしつ)という、きっちりと櫛状に並んだ毛を持つ。糸を出す時はこの脚を細かく前後に動かし、篩板から顕微鏡でも見えないほどの細かい糸を引き出し、これがもやもやした綿状に太い糸に絡んだものを作る。
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