篠原一 (政治学者)とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > 百科事典 > 篠原一 (政治学者)の意味・解説 

篠原一 (政治学者)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/31 22:13 UTC 版)

篠原 一 しのはら はじめ
人物情報
生誕 (1925-08-21) 1925年8月21日
日本東京都
死没 2015年10月31日(2015-10-31)(90歳没)
出身校 東京大学
学問
研究分野 政治学
研究機関 東京大学成蹊大学
テンプレートを表示

篠原 一(しのはら はじめ、1925年8月21日 - 2015年10月31日)は、日本政治学者東京大学名誉教授。専門は、ヨーロッパ、特にドイツの政治史

経歴

1925年、東京都目白生まれ[1]第一高等学校から東京帝国大学へ進み、政治学を専攻する。しかし、太平洋戦争の下で同世代は兵役あるいは学徒として出生してゆき[2]、篠原も兵役に就くが外地に出るまえに敗戦を迎え、自身は結核を発症した。[3]。東京帝国大学へ復学し、1950年3月に東京大学法学部政治学科を卒業。1950年4月より東京大学法学部助手となった。しかし、再び結核を発病し、伏臥生活を送りつつ、ドイツ語の資料を読んで助手論文を執筆。

1953年7月、東京大学法学部助教授に昇進。1963年9月から1965年9月まで西ドイツボンへ研究留学。1963年11月、東京大学法学部教授に昇進。1986年に定年退職し[4]、その後は成蹊大学文学部教授として教鞭をとった。2015年10月31日に老衰で死去。90歳没[5][6]

死後、成蹊大学図書館に旧蔵の和書392冊、洋書1171冊が「篠原文庫」として寄贈されている。ワイマール共和国を中心とする、両大戦間期ヨーロッパの政治、社会、経済、文化、思想、外交・国際関係などのコレクションである[7]

門下生

カッコ内は専門地域

社会活動

著作

単著

  • 『ドイツ革命史序説――革命におけるエリートと大衆』(岩波書店, 1956年、新版1978年)
  • 『現代の政治力学――比較現代史的考察』(みすず書房, 1962年)
  • 『日本の政治風土』(岩波新書, 1968年)
  • 『現代日本の文化変容――その政治学的考察』(れんが書房, 1971年)
  • 『市民参加』(岩波書店, 1977年)
  • 『連合時代の政治理論』(現代の理論社, 1977年)
  • 『ガン患者は待っている―丸山ワクチンと私』(サイマル出版会, 1981年)
  • 『ポスト産業社会の政治』(東京大学出版会, 1982年)
  • 『ヨーロッパの政治――歴史政治学試論』(東京大学出版会, 1986年)
  • 『<市民と政治>5話』(有信堂高文社, 1988年)
  • 『市民の政治学――討議デモクラシーとは何か』(岩波新書, 2004年)
  • 『歴史政治学とデモクラシー』(岩波書店, 2007年)

共著

編著

  • 『連合政治――デモクラシーの安定をもとめて(1・2)』(岩波書店, 1984年)
  • 『ライブリー・ポリティクス――生活主体の新しい政治スタイルを求めて』(総合労働研究所, 1985年)
  • 『警察オンブズマン――民主的監察制度の多面的検討』(信山社, 2001年)
  • 『討議デモクラシーの挑戦――ミニ・パブリックスが拓く新しい政治』、岩波書店、2012年。

共編著

  • (横山信)『近代国家の政治指導――政治家研究(1)』(東京大学出版会, 1956年
  • 永井陽之助)『現代政治学入門』(有斐閣, 1965年/第2版, 1984年)
  • 三谷太一郎)『近代国家の政治指導――政治家研究(2)』(東京大学出版会, 1965年)
  • 宇沢弘文)『世紀末の選択――ポスト臨調の流れを追う』(総合労働研究所, 1986年)
  • 牧柾名)『地域からの教育改革――川崎における学校・家庭・行政の地域ネットワーキングの実践』(自治体研究センター, 1987年
  • (三谷太一郎)『岡義武ロンドン日記1936-1937』(岩波書店, 1997年

共訳書

  • (チャールズ・ブリントン)『革命の解剖』(岡義武共訳、岩波書店:岩波現代叢書, 1952年)

脚注

  1. ^ 佐藤正弥(編著)『データ・バンク にっぽん人』現代書林、1982年、101頁。
  2. ^ 一高からの同級生・増島宏(法政大学教授、社会学)、同年生まれで後に東大の同僚となる寺沢一(国際法)、藤田勇(社会主義法)らはシベリア抑留されている。
  3. ^ 現代の理論(参加民主主義と討議民主主義を提唱:追想-篠原一と「市民の政治学」、富田武)
  4. ^ 一般社団法人学士会・投稿記事(ボーボワール「老い」を読む)
  5. ^ 東大名誉教授の篠原一さん死去 市民の政治参加を後押し”. 朝日新聞デジタル (2015年11月4日). 2015年11月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年10月31日閲覧。
  6. ^ 篠原一氏が死去 東京大名誉教授”. 日本経済新聞 (2015年11月4日). 2024年10月31日閲覧。
  7. ^ 成蹊大学図書館
  8. ^ 下記著書:『ガン患者は待っている―丸山ワクチンと私』

外部リンク




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「篠原一 (政治学者)」の関連用語

篠原一 (政治学者)のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



篠原一 (政治学者)のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの篠原一 (政治学者) (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS