箔の焼き合わせ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/06 15:15 UTC 版)
竹ばさみ 金箔を挟んで持ち上げ、移動させる時や焼き合わせを行う時に用いる。 静電気が発生しないので金箔が付着することがないという利点を持つ。 アイロン 備長炭を使用しない現代的なやり方で、金箔の焼き合わせを行う場合に用いる。 工業用のアイロンでスチーム式でなく温度調節が利かないタイプ、つまり蒸気を放出せず温度が上昇し続けるものを使用する。 温度調節機が内蔵されている家庭用タイプのアイロンでは温度が低く焼き合わせに時間を要し、またうまくいったように見ても接合強度が弱いので経年変化とともに剥離する可能性があるため使用されない。 アイロンで金箔の焼き合わせをする際に左右に動かしながら加熱すると、金箔に皺が寄ったり破れることがあるので、垂直に上げ下げして焼き付けていくようにする。煙が少し立ち始め、和紙が茶色く焦げるまで加熱すれば焼き合わせ完了。 ただアイロンを用いて金箔の焼き合わせを行った場合、箔が固くなり細く切っても滑らかな曲線が描き辛くなるという指摘もある。 和紙 アイロンを用いて焼き合わせをする際、金箔がアイロンに付着しないようにするためのもの。 特殊な和紙を用意する必要はなく、金箔1枚1枚の間に箔合紙が購入時に挟まれているのでそれを使用する。 備長炭 アイロンを使わず伝統的な方法で、金箔の焼き合わせを行う場合に用いる。 備長炭の中で密度が高く、温度を一定に保つ時間が長いとされる姥目樫が好んで用いられる。 形がまっすぐ整っているものを用いて、割れ目があれば下に向けておき、横に寝かせた状態で焼き合わせを行う。 灰 備長炭で金箔の焼き合わせをする際に備長炭の周囲を灰で覆う。 灰にゴミや小さな塊があると金箔が引っかかり破れてしまうので、事前に篩にかけ、それらを取り除く必要がある。 灰には保温効果があり備長炭を完全に灰の中に埋めておけば長時間にわたって炭火が熾り続ける。 火鉢 備長炭で金箔の焼き合わせをする際に備長炭と灰を火鉢の中に入れる。
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