筆跡鑑定人の選び方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 16:30 UTC 版)
公的資格の存在しない日本で,信頼できる鑑定人を探すことは容易ではない。人生の重要事項を決定することに直結するため,筆跡鑑定人を選ぶ際には以下の点を基に慎重に選択するべきである。裁判所から鑑定委嘱される鑑定人は,その技量や知識が公に認められることを裏付けるものであり,身元も確かであることから,筆跡鑑定人を選ぶ際の第一条件とする。 近隣の鑑定人の中から,鑑定所で直接会うことができる鑑定人を選ぶ。重要情報を提供するという意識を持つことが重要である。 遺言書の財産目録や借用書などを始め,思想や宗教などいわゆるセンシティブ情報も筆跡鑑定人にわたることになるため,個人情報や企業情報を適切に管理できる者が,鑑定人選定の前提となる。近年では個人情報保護士などの資格を持つ鑑定人もいる。ホームページを閲覧する際は,プライバシーポリシーなどを事前に確認しておくとよい。 営業年数の長い鑑定所は,個人情報や企業情報の取扱に精通し,情報漏えい事件などが起きていないことを裏付けるものでもあるため,営業年数と依頼実績は選定材料の一として加えることができる。 看板やホームページなどの「裁判で勝てる」等の宣伝文句を信用してはいけない。弁護士事務所が「裁判で勝てる」という表記をしないことから,異常な表記であると知ることができる。 近年,筆跡鑑定「研究所」が乱立しているが,実際には研究を行っていない鑑定所があるため,①どのような研究を行っているのか。②学会や研究会などで他の研究者に受け入れられているか。③その研究が鑑定に応用されているのか。④独自性の高い研究であるのか。等を確認する必要がある。 SEO操作で上位表示されてしまうため,ネット検索の掲載順位はあてにしない。そもそも,筆跡鑑定人の技能や知識,能力とは無関係である。
※この「筆跡鑑定人の選び方」の解説は、「筆跡鑑定」の解説の一部です。
「筆跡鑑定人の選び方」を含む「筆跡鑑定」の記事については、「筆跡鑑定」の概要を参照ください。
- 筆跡鑑定人の選び方のページへのリンク