第9原則 勾留中に人道的に扱われる権利
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/06 08:58 UTC 版)
「ジョグジャカルタ原則」の記事における「第9原則 勾留中に人道的に扱われる権利」の解説
法の規定により勾留されたものは個人の尊厳を尊重され人道的に扱われる。性的指向や性同一性は尊厳に不可欠である。 国家は、(a)収監に際しては当事者を性的指向や性同一性を理由として隔離すること、あるいは暴力や身体的、心理的、性的虐待の危険に晒すことの回避を保障する。(b)刑事施設は収監中の当事者に必要に応じた医学的治療およびカウンセリングへの充分な機会を提供し、エイズ(HIV)検査やその治療、求めがあればホルモン療法や性別適合手術といった医学的治療も含めて性と生殖の健康に関する当事者の個別の要望を承認する。(c)可能な限り全ての囚人が当事者の性的指向や性同一性に適した収監の場所に関する決定に参加することを保障する。(d)性的指向や性同一性あるいはその表現を理由に暴力や虐待に晒され易い全ての囚人を保護する措置を講じ、可能な限りそうした措置が一般の囚人と比較して当事者の権利を制約しないように保障する。(e)配偶者の訪問が許可されている場合、そのパートナーの性別に拘わらずその訪問が全ての囚人や勾留者に認められるよう保障する。(f)刑事施設を監視する独立した機関を国家による機関と同様に性的指向や性同一性の分野に従事する組織も含めた非政府組織による組織も支援する。(g)刑務官や刑事施設の関係者すべてに人権に関する国際法規や、性的指向や性同一性に関する事項も含め公平と差別禁止の原則に関する職業訓練や研修、意識向上の課程を実施する。
※この「第9原則 勾留中に人道的に扱われる権利」の解説は、「ジョグジャカルタ原則」の解説の一部です。
「第9原則 勾留中に人道的に扱われる権利」を含む「ジョグジャカルタ原則」の記事については、「ジョグジャカルタ原則」の概要を参照ください。
- 第9原則 勾留中に人道的に扱われる権利のページへのリンク