第79回日本選手権競輪
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/19 18:29 UTC 版)
名古屋競輪場・GI | |||
![]() |
|||
周長:400m みなし直線:58.8m | |||
レース詳細 | |||
---|---|---|---|
開催日 | 2025年4月29日(火・祝) - 5月4日(日・祝) | ||
レース結果 | |||
優勝 | [9] 吉田拓矢 | (茨城) | |
2位 | [3] 眞杉匠 | (栃木) | |
3位 | [1] 古性優作 | (大阪) | |
← 2024
2026 →
|
第79回日本選手権競輪は、 2025年4月29日~5月4日まで、名古屋競輪場にて行われた競輪のGI競走である。優勝賞金は9,400万円(副賞込み)[1][2]。
決勝戦
競走成績
着 | 番 | 選手名 | 班 | S/J H/B |
個人 状況 |
||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 9 | 吉田拓矢 | 1 | ||||||||
2 | 3 | 眞杉匠 | S | 事故入 | |||||||
3 | 1 | 古性優作 | S | ||||||||
4 | 6 | 阿部力也 | 1 | ||||||||
5 | 7 | 松井宏佑 | 1 | ||||||||
6 | 2 | 新山響平 | S | JHB | |||||||
7 | 4 | 浅井康太 | 1 | ||||||||
8 | 5 | 岩本俊介 | S | ||||||||
9 | 8 | 菅田壱道 | 1 | S | 落携入 |
配当金額
2枠複 |
|
ワイド |
|
||||||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2枠単 |
|
||||||||||||||
2車複 |
|
3連複 |
|
||||||||||||
2車単 |
|
3連単 |
|
レース概略
赤板で松井 - 岩本を突っ張った、前受け北日本の新山 - 菅田 - 阿部が主導権。単騎の古性が続く。車間を3車身近く空けてタイミングを計った5番手の眞杉が、最終バック手前から捲る[8]。追走した吉田が、上がり10秒6の好タイムで差し切って、大会初優勝を果たした。
眞杉は、最終4角で先頭に立った際に後輪が菅田の前輪と接触し、車体故障となりながら2着に残った[9]。菅田は前輪が眞杉の後輪と接触したことでゴール直前で落車したが30m線を越えていたため、携行によりゴール線を跨いで9着入着した。
この決勝線前における菅田の落車について、新山・菅田・眞杉が審議対象となったが失格とはならず、入線順通りの確定となった[10][11](「新山の違反性のない外側への軽微な動き」「菅田の違反性のない外側への動き」「眞杉の違反性のない内側への動き」により接触し発生したもの、という判断[12])。
![]() |
この節の加筆が望まれています。
|
特記事項
- 今開催も賞金が前年に続き拡充され、優勝賞金も前回より500万円増額され過去最高の9,400万円(副賞含み)[15]となった。
- 今大会のキャッチフレーズは、「名古屋で待ってま~す!」。ポスターには、今回のイメージキャラクターの松井珠理奈が掲載されている。
- 今回も多くのイベント・ファンサービスが組まれていた。特に、5日目・最終日の3日・4日には、競輪場に隣接する中村公園(東園)にも特設ステージを設け、様々なイベントが実施された。また、場内でも6日間通して4コーナーの通路に特設ステージを設置し、森且行を始めゲストによるトークショー、評論家による予想会など様々なイベントが行われた。このうち最終日のイベントでは、ゲストで出演した地元の近藤龍徳が現役引退を表明している[18]。
- 初日の開会式での敢闘宣言は、地元・愛知の藤井侑吾が行った[19]。
- 最終日の優勝者インタビューは、元選手の山口幸二が務めた。表彰式ではゴール線付近のバンクを開放し、可能な限りファンをバンク内に入れ間近で優勝の吉田拓矢を祝福できるようにした。GIの表彰式でバンク内にファンを入れたのは、2018年の第72回大会(平塚)以来[注 1]。
- シリーズ全体の目標額は150億円[20]であったが、シリーズ6日間全体の総売上は前年比8.4%増の165億4267万3200円[21]で、目標額を大幅に上回った。なお、各日ごとの入場者数と売上額は、初日入場7,163人・売上23億6281万5200円[22]、2日目入場3,899人・売上21億447万3600円[23]、3日目入場4,076人・売上29億2502万3200円[24]、4日目入場2,443人・売上25億1114万8800円[25]、5日目入場11,937人・売上28億2435万2600円[26]、最終日入場14,282人[注 2]・売上38億1485万9800円[27]。なお、決勝戦の売上は16億8387万8900円だった[3]。
- 今回の売上額は、競輪の1開催として2010年3月の第63回日本選手権競輪(松戸)以来15年ぶりに165億円を突破。同時に、2016年度よりゴールデンウィークの開催に移行してから最多の売上額となった[注 3]。
放送関連
- 地上波の決勝戦中継は、最終日の16:00 - 16:55[注 4]に「坂上忍の勝たせてあげたいTV 第79回日本選手権競輪(GI)決勝戦」《日本テレビ系列全国ネット・TVerでも同時&見逃し配信を実施》を放送[28][29][注 5]。なお、今回から進行が愛知県出身の後藤楽々に変更された。ゲストは武井壮と栗原恵、名古屋現地からの解説は中野浩一、実況は橋本悠督。また、前年同様自由視点映像(ボリュメトリックビデオ)は使用しなかった。さらに、翌日未明の『Going![注 6]』でもダイジェスト放映された。
競走データ
- パリ五輪優先で欠場した前年と異なり、今回はナショナルチームの選手も出場した。
- S級S班の9選手は全選手が出場した。なお、脇本雄太は3日目、清水裕友(押上失格)は4日目の二次予選で、郡司浩平・平原康多・犬伏湧也は5日目の準決勝でそれぞれ敗退となった。のちに、平原は翌日のレースをもって現役生活を引退した[32]。
- 決勝戦は、4年連続で近畿の選手が1番車となった[注 8]。
- 決勝戦の選手入場時の選手名読み上げは長谷川満が担当。
- 決勝戦のファンファーレは、名古屋フィルハーモニー交響楽団演奏による[36]GI決勝戦用の生演奏となった[注 9](通常名古屋競輪場では、独自のファンファーレを流し今大会でも決勝戦以外は独自のものだが、ここでは佐藤直紀作曲の通常特別競輪用の曲)。
脚注
注釈
- ^ 大勢のファンを前にしての表彰式は、前回でも行っている(ただしバンク内ではなく特設ステージ)。
- ^ 昼間GI最終日の入場者数が1万4000人を超えたのは、2015年2月15日の第30回読売新聞社杯全日本選抜競輪(静岡)以来10年ぶり。また、静岡を除くと2006年3月26日の第59回日本選手権競輪(立川)以来19年ぶり。
- ^ それまでは、移行初年度の静岡での153億2196万7500円が最高。
- ^ 今回はワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップがスケジュールの都合で1週遅くなった影響で、2019年の第73回大会以来の16:00 - 16:55の枠で放送された。この関係で、決勝戦の発走時間も6年ぶりに16:30とされた。
- ^ 事前収録のバラエティコーナーの部分は、太田りゆ(自宅訪問)、寺崎浩平・舞織夫妻一家(同)、北岡マリアがVTR出演。
- ^ この番組は、中継同様にJKAがKEIRINとしてスポンサーとなっている。
- ^ a b 中止となった2020年の第74回大会も出場したとみなされ、連続出場記録にカウントされている。
- ^ 第77回大会の脇本雄太を除き全て古性優作。また、有観客の大会としては第73回大会の脇本から5大会連続で該当。
- ^ GI決勝戦の生ファンファーレは、2016年の第59回オールスター競輪(松戸)以来。ただし、この時は現行ではなく以前のファンファーレを使っていた。
- ^ 1994年(静岡)・1995年(松戸)を連覇した小橋正義(のちに新潟に移籍)は、当時岡山を登録地にしていた。
出典
- ^ “【名古屋競輪・GⅠ日本選手権】ダービーの優勝賞金が増額! 約1億円をかけたビッグファイトへ”. 東スポWEB (2025年3月27日). 2025年3月27日閲覧。
- ^ “【競輪】新山響平が突っ張り先行 中団からまくった真杉匠2着 古性優作3着/名古屋G1 - 競輪写真ニュース”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年5月5日)
- ^ a b 出走表PDF 5月5日 高松FI 1日目 小松島競輪
- ^ 無料WEB予想紙「ニッカンPDF新聞」 最終日
- ^ 中部出版印刷 電子新聞 最終日11R - 名古屋競輪場
- ^ 結果 最終日 第11R - 日刊プロスポーツ新聞社 プロスポーツWeb
- ^ 名古屋競輪 レース詳細 | 日本選手権競輪 11R S級決勝 - 楽天Kドリームス
- ^ 【名古屋競輪・GⅠ日本選手権】決勝VTR/栃茨勢が北日本3車をのみ込む - 西スポレースサイト、2025年5月4日
- ^ 【名古屋競輪・GⅠ日本選手権】眞杉匠はダービー初V目前で「急ブレーキがかかった」 - 西スポレースサイト、2025年5月4日
- ^ 「腐らずにやってきたことが報われた」競輪ダービーを制したのは吉田拓矢 2着に眞杉 『第79回日本選手権競輪』決勝/名古屋競輪場・5月4日 - More CADENCE、2025年5月4日
- ^ 日本選手権競輪 吉田拓矢、眞杉匠が戦略どおりのワンツー ゴール直後に感じた歓喜よりも先によぎった過去の苦い記憶とは (3ページ目) - web Sportiva 、2025年5月5日
- ^ 第79回日本選手権競輪【GⅠ】名古屋 第6日 - YouTube 名古屋けいりんくるくるチャンネル
- ^ 『第79回日本選手権競輪(GI)レポート』 最終日編 - KEIRIN.JP
- ^ 「第79回日本選手権競輪 6日目 決勝戦レース映像」『KEIRIN.jp』2025年5月4日、2025-02-24 。
- ^ “【競輪】日本選手権V賞金は9400万円に増額、2着賞金も高額”. 西日本スポーツ (西日本新聞社). (2025年3月27日) 2025年3月31日閲覧。
- ^ “【競輪】松井珠理奈「この機会にハマってみようかな」G1日本選手権イメージキャラクター就任”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年3月5日) 2025年3月25日閲覧。
- ^ 【名古屋競輪】元ガールズ・猪子真実さん「日本選手権競輪G1アンバサダー」就任 開催は来春 スポーツニッポン2024年8月15日配信
- ^ “【競輪】近藤龍徳がトークイベントで引退発表 G2で2度V、22年11月から欠場/名古屋G1”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年5月4日) 2025年5月5日閲覧。
- ^ “【競輪】過去最高の優勝賞金かけたダービー開幕 藤井侑吾「誇りを胸に走り抜く」/名古屋G1”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年4月29日) 2025年4月29日閲覧。
- ^ “【競輪】29日から6日間の熱戦!G1日本選手権PR隊が来社/名古屋”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年4月22日) 2025年4月22日閲覧。
- ^ “【競輪】吉田拓矢がV!総売り上げは前年比8・4%増の165億円超で目標大幅クリア/名古屋G1”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年5月4日) 2025年5月4日閲覧。
- ^ KEIRINスポニチ [@sponichikeirin] (2025年4月29日). "【#名古屋競輪 #日本選手権競輪 初日】". X(旧Twitter)より2025年4月30日閲覧。
- ^ KEIRINスポニチ [@sponichikeirin] (2025年4月30日). "【#名古屋競輪 #日本選手権競輪 2日目】". X(旧Twitter)より2025年5月1日閲覧。
- ^ KEIRINスポニチ [@sponichikeirin] (2025年5月1日). "【#名古屋競輪 #日本選手権競輪 3日目】". X(旧Twitter)より2025年5月1日閲覧。
- ^ KEIRINスポニチ [@sponichikeirin] (2025年5月2日). "【#名古屋競輪 #日本選手権競輪 4日目】". X(旧Twitter)より2025年5月2日閲覧。
- ^ KEIRINスポニチ [@sponichikeirin] (2025年5月3日). "【#名古屋競輪 #日本選手権競輪 5日目】". X(旧Twitter)より2025年5月3日閲覧。
- ^ KEIRINスポニチ [@sponichikeirin] (2025年5月4日). "【#名古屋競輪 #日本選手権競輪 売上】". X(旧Twitter)より2025年5月4日閲覧。
- ^ テレビ放送予定 - KEIRIN.JP
- ^ “坂上忍の勝たせてあげたいTV 第79回日本選手権競輪GI”. TVでた蔵. ワイヤーアクション (2025年5月4日). 2025年5月5日閲覧。
- ^ a b “第79回日本選手権競輪 出場予定選手一覧表” (PDF). KEIRIN.JP. JKA (2025年3月4日). 2025年3月25日閲覧。
- ^ “第79回日本選手権競輪 特別選抜予選競走出場予定選手” (PDF). KEIRIN.JP. JKA (2025年3月4日). 2025年3月25日閲覧。
- ^ “【競輪】平原康多が電撃引退へ…度重なる大けがと闘い「もう限界だなと」SS班のまま異例の決断”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年5月23日) 2025年5月23日閲覧。
- ^ “日本選手権競輪(GI)連続出場選手の表彰について”. KEIRIN.JP. JKA (2025年4月29日). 2025年4月29日閲覧。
- ^ “【競輪】グランドスラムにリーチの山崎芳仁「ないと思うけどひとつひとつ勝ち上がって」名古屋G1”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年4月29日) 2025年4月29日閲覧。
- ^ “【競輪】阿部力也がデビュー14年目で初G1決勝「スタート取りに全力で集中しました」/名古屋G1”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2025年5月3日) 2025年5月4日閲覧。
- ^ 安土真弓 [@weisser_apfel] (2025年5月5日). "昨日は名古屋競輪場へ 日本選手権競輪GⅠ決勝のファンファーレ&表彰式のBGMを演奏してきました". X(旧Twitter)より2025年5月11日閲覧。
外部リンク
日本選手権競輪 | ||
---|---|---|
前回 (2024年) | 第79回日本選手権競輪 (2025年) |
次回(2026年) |
第78回日本選手権競輪 | 第80回日本選手権競輪 |
- 第79回日本選手権競輪のページへのリンク