第4番「子供の領分」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 09:26 UTC 版)
「合唱のためのコンポジション」の記事における「第4番「子供の領分」」の解説
NHKからの委嘱によって1963年、児童合唱と2管編成のオーケストラのために作曲。同年、森正指揮、西六郷少年少女合唱団、フィルハーモニア・オーケストラによって放送初演された。題名はドビュッシーのピアノ曲集(子供の領分を参照)からの借用であり、日本コロムビアから発売されたレコード「現代日本の音楽2」にChildren's Cornerと表記されていた。だが、全音楽譜出版社からの楽譜ではChildren's Fieldとなっている。同社からは合唱譜のみが一般発売されており、パート譜とオーケストラスコアはレンタル。 東京都内の小学生がその当時歌っていたわらべうたが曲の素材である。前3作に比べると、歌詞が現代的なのはもちろんのこと、囃子詞がなくなり、代わりに歌詞の意味性が前面に押し出されているのが特徴である。「ゆかいなうた」「なつかしいうた その1」「絵かきうた」「なつかしいうた その2」「FINALE」の全5楽章。元となったわらべうたは小泉文夫編『わらべうたの研究』(稲葉印刷所)に収録されている。作品の素材として用いられた歌は50以上にのぼる。 子供の合唱とオーケストラのためのコンチェルト・グロッソという着想をもとに作られている。オーケストラはわらべうたのエネルギーを一層生き生きさせるものとして駆使されていて、単なる伴奏に留まらず多くの部分で主役になっている。そのためたびたび依頼されたというピアノ伴奏版の作成は作曲家の意向により行われていない。
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