第2曲「朝の野を歩けば」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 14:08 UTC 版)
「さすらう若者の歌」の記事における「第2曲「朝の野を歩けば」」の解説
曲集中で最も陽気な楽曲。実際にも歌われているのは、鳥のさえずりや牧場のしずくのような何気ないものの中で、美しい自然界を練り歩く喜びであり、「これが愛すべき自然ではないというのか?」という自問自答がルフランで繰り返される。しかしながら、男は最後になって、恋人が去ってしまった以上、自分の幸せが花開くこともないのだと気づいてしまう。管弦楽伴奏版は、繊細な音色操作が行われ、高音域で弦楽器やフルートが利用され、トライアングルもかなり活用されている。この曲の旋律は交響曲第1番の第1楽章にも利用された。 Ging heut morgen übers Feld,Tau noch auf den Gräsern hing;Sprach zu mir der lust'ge Fink:"Ei du! Gelt?Guten Morgen! Ei gelt?Du! Wird's nicht eine schöne Welt?Zink! Zink!Schön und flink!Wie mir doch die Welt gefällt!"Auch die Glockenblum' am FeldHat mir lustig, guter Ding',Mit den Glöckchen, klinge, kling,Ihren Morgengruß geschellt:"Wird's nicht eine schöne Welt?Kling, kling! Schönes Ding!Wie mir doch die Welt gefällt! Heia!"Und da fing im SonnenscheinGleich die Welt zu funkeln an;Alles Ton und Farbe gewannIm Sonnenschein!Blum' und Vogel, groß und Klein!"Guten Tag,ist's nicht eine schöne Welt?Ei du, gelt? Schöne Welt!"Nun fängt auch mein Glück wohl an?Nein, nein, das ich mein',Mir nimmer blühen kann! 今朝、野を行くと、露がまだ草の上に残っていた。こう、陽気な花鶏(アトリ)が話しかけてきた。「やあ君か! そうだろう?おはよう、いい朝だね! ほら、そうだろ? なあ君! なんて美しい世界じゃないか?ツィンク! ツィンク!美しいし、活気に溢れてるよなあ!なんて、この世は楽しいんだろう!」それに、野の上のツリガネソウは陽気に、心地よく、その可愛らしいツリガネで、キーン、コーンと、朝の挨拶を鳴り響かせた。「なんて美しい世界じゃない?カーン、コーン! 美しいものねえ!なんて、この世は楽しいんだろう! ああ!」そして、陽の光をあびてたちまち、この世は輝きはじめた。あらゆるものが音と色を得た—陽の光をあびて!花も鳥も、大きいものも小さいものも!「こんにちは、いい日和だね、なんて美しい世界じゃないか?ほら君、そうだろう? 美しい世界だろう!」では、いまや私の幸せも始まったのだろうか?いいや、いいや、私の望むものは決して花開くことがない!
※この「第2曲「朝の野を歩けば」」の解説は、「さすらう若者の歌」の解説の一部です。
「第2曲「朝の野を歩けば」」を含む「さすらう若者の歌」の記事については、「さすらう若者の歌」の概要を参照ください。
- 第2曲「朝の野を歩けば」のページへのリンク