第2の犯人説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/20 05:46 UTC 版)
「オーバ・チャンドラー」の記事における「第2の犯人説」の解説
捜査官たちは当初、ロジャーズたちの殺害には2人の男が関与していると考えていた。この仮説はUnsolved Mysteriesの1991年のエピソードでも再現されていた。この仮説はチャンドラーが逮捕されたときに退けられた。第2の犯人がいるという証拠はこれまで浮上しなかった。ただし、チャンドラーとかつて刑務所で同じ房にいた人物は、チャンドラーが第2の犯人について言及していたと主張している。その人物は第2の男の身元を知っていると主張しているが、誰かは明かそうとしなかった。第2の犯人がいるという仮説は、チャンドラーが旅行に来た2人のカナダ人女性を手にかけようとしたときの手口からも支持されていない。チャンドラーは標的が複数名いるときも単身で接触しようとした。 ハル・ロジャーズの兄弟であるジョン (英: John) も、ロジャーズたちが殺害されたときに強姦罪で刑務所で服役していたにもかかわらず、被疑者と考えられていた。警察は強姦被害の申立ての調査の際にジョン・ロジャーズの犯行の可能性を見出していた。ジョンがハルの17歳の娘に性的暴行を加えていたことを示唆する証拠があった。しかし、娘が証言を拒んだことにより、ジョンへの性的暴行の告発は撤回された。セントピーターズバーグ・タイムズは、ジョンがロジャーズたちが殺害された1ヶ月前にタンパの近くの両親の所有地を訪れていた際に、ロジャーズたちの殺害を計画した可能性があると報じた。しかし、警察はジョンが殺し屋を雇うことができなかったこと、ジョンに共犯者がいなかったこと、ロジャーズの娘たちが旅行する時期を知りえなかったことを立証し、ジョンを被疑者から除外した。 ハル・ロジャーズも被疑者と考えられていた。ジョンが自分の娘に性的虐待を行ったと知りながら、ジョンの保釈金を払ったためである。後に、ハルは家族に保釈金を払うことを約束していたと語り、その約束を撤回するつもりがなかったと述べた。フロリダとオハイオの捜査官たちは、ハル・ロジャーズが妻と娘の失踪の際に自身の銀行口座から7千ドルを引き出していたことを見出した。ハルはその理由を説明できた。ハルは妻と娘の死を知らされる前、その金を使って妻と娘を捜索するつもりだったのである。捜査官たちは、ハル・ロジャーズがその期間中にオハイオ州から出ていないことを決定的に証明した。17歳の娘が強姦された事件と、地元住民によるゴシップが、ロジャーズたちがフロリダへ旅行に行った理由の1つだった。ロジャーズたちはこの一件から距離を置きたかったのである。
※この「第2の犯人説」の解説は、「オーバ・チャンドラー」の解説の一部です。
「第2の犯人説」を含む「オーバ・チャンドラー」の記事については、「オーバ・チャンドラー」の概要を参照ください。
- 第2の犯人説のページへのリンク