第1フィルター マスメディアの規模、所有者、利益志向
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/08/21 10:01 UTC 版)
「プロパガンダ・モデル」の記事における「第1フィルター マスメディアの規模、所有者、利益志向」の解説
プロパガンダ・モデルを形成する1つ目の条件は、「少しでも影響力のあるような規模のメディアを所有するには、大規模な投資が必要という制約がかかる」という点である。このフィルターは少なくとも19世紀には適用されており、時代とともにその効果を増大させている。 現代において主要メディア企業はますます巨大事業となり、「株主をはじめとする市場志向・利益重視の圧力の、強い束縛のもとにある経営者によって支配されている。そして巨大メディア企業は、他の大手企業や銀行や政府と密接に連動しており、重要な共通利害を持っている」状況に陥っていることを明らかにし、財界=メディア間の癒着があることを指摘した。 特に「テレビやラジオの放送局やネットワークは、すべて政府の認可を必要としているため、潜在的に政府の管理といやがらせの対象となる。この純粋に法に規定された依存状態は、メディアを統制するための棍棒として使われてきたのであり、体制の指導を踏みはずしがちなメディアの行動が、この脅威の現実化を誘発する。そのような不測の事態を避けるために、メディアはロビー活動などの政治支出を行ない、政界に人脈を広げ、行動に気をつける」と、政治=メディア間の癒着を指摘している。さらに、アメリカの巨大メディア企業の役員に官僚出身者が多いことを挙げ、官僚=メディア間の癒着についても示唆している。
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