第二言語の臨界期
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/11 14:36 UTC 版)
臨界期という考え方は、もともとは母語の習得について述べられたものであったが、後に第二言語習得論の分野へも持ちこまれた。2000年にRobert DeKeyserがハンガリー人の移民コミュニティで、英語能力とアメリカ合衆国への移住時期、および外国語学習に関する適性の調査を行った結果によると、16歳以前にアメリカへ移住した人は、みな高い英語力を示したのに対して、それ以降の年齢で移住した人については個人の素質によって言語能力に差がみられたという。しかし、少数ながら成人してからもネイティブに近い文法能力を身につけた人も存在することは事実である。テキサス大学オースティン校のDavid Birdsongらによると、外国語が日常的に使われる環境に身を置き、高いモチベーションを持って聞き取りや発音のなどの音声的な訓練を長期間行なえば、10%以上の人がネイティブ並みといえる文法・発音能力を習得できるという研究結果がある。
※この「第二言語の臨界期」の解説は、「臨界期仮説」の解説の一部です。
「第二言語の臨界期」を含む「臨界期仮説」の記事については、「臨界期仮説」の概要を参照ください。
- 第二言語の臨界期のページへのリンク