第二言語の処理中の脳活動における統語的対称性の効果:韓国語を母語とするトライリンガルにおける、英語と日本語の比較
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 15:15 UTC 版)
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多言語話者の脳における第二、第三言語の処理を比較することにより、非母語言語の処理機構を示した研究が存在する。韓国語を母語とし日本語と英語を同程度に使うことが出来るトライリンガルに、それぞれの言語で文章理解課題を行わせたところ、どちらの第二言語を被験者が処理しているかによって脳活動が大きく異なることが分かった。この場合、日本語に比べて、英語の文章理解課題を行っている際に、右の小脳及び、左下前頭回の弁蓋部、右上側頭皮質の活動が増加していた。統語的、韻律的に見て、韓国語と日本語は比較的近い言語であり、英語は遠い言語であると考えられる。小脳、及び弁蓋部の活動は3種類の言語の統語的な距離、上側頭皮質の活動の変化は韻律的な距離をそれぞれ反映していると考えられる。しかし一方で、三角部の活動は処理する第二言語によって有意な変化が存在しなかった。このことは言語における三角部の役割を考える上で興味深い結果となる。
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